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岩波現代文庫
心をたがやす

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  • サイズ 文庫判/ページ数 262p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006032067
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0195

内容説明

人間が生きていくうえでもっとも大切なこととは何か。居場所を失った老人たちの悩みとは…。東京の下町にクリニックを開き、長年、恵まれない老人や精神障害を抱える人たちの地域医療に取り組んできた硬骨の老精神科医が、自らの歩んできた軌跡を振り返り、鋭い社会批判をまじえつつ、「食べる」「住む」など人間のいのちの基礎にある行為を問い直す。

目次

前編 生きる場と出会い―私の「生」を中心に(居場所の喪失―街の崩壊の中で、あたりまえに生きる老人たちの強さ―山村の崩壊の中で;心を育てる場としての家族;私にとって学校とは;そして戦争;戦後―医師への出発;精神科医への道―医師、看護師、患者との出会い)
後編 いのちの基礎にあるもの(食べる―飢えから食の文化へ;飲む―いのちの源;住む―人間到るところ青山あり;眠る―いっときの死を求めて;排泄する―糞尿をこやしとする思想;家事―暮しの重み;働く;遊ぶ―はじめに遊びありき;産む、育てる、教える、病む、ともに生きる―かぎりなき人々との出会い;生き、老い、ときに呆け、死ぬ―そして祈り)

著者等紹介

浜田晋[ハマダススム]
1926年、高知県生まれ。精神科医。東北大学医学部大学院修了。東京大学医学部精神神経科、都立松沢病院、都立精神衛生センターなどを経て、1974年東京・上野に浜田クリニックを開業。1992年若月賞受賞。2007年、クリニックを後進に引き継ぎ引退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

19
1994年初出。 本来、樹木や田畑で緑のはずの部分が、 おびただしいゴルフ場、住宅地、 赤ちゃけた地肌が惨状を呈する(30頁)。 家庭教師をつけられているお金持ちの 子供は差別され、子供社会から排除された(52頁)。 『善の研究』、『愛と認識との出発』、『出家とその弟子』、 『三太郎の日記』、『哲学ノート』を読まれたようだ(57-58頁)。 人間嫌いだったが、人間が面白く見え出したと著者はいう(82頁)。 本を読む人が激減した。書店に行くと膨大な本の山(129頁)。 2014/04/13

fuwa

0
図書館で帚木蓬生さんの文庫を読もうと探していた時に、偶然出会った浜田先生! 浜田先生の故郷の高知は父の故郷ですし、転校の回数もほぼ同じ、そして私は今浜田クリニックの側に住んでいる! 先生には失礼ながら、共通点が多く、共感しながら拝読しました。 ただ、浜田先生が危惧された程、日本は暗い道を走ってはいないと感じます。 「心をたがやしている人たちが、しっかり生きていますよ〜」と天国の先生にお伝えしたいです。 合掌。2014/06/27

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