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朝日選書
諷刺画で読む十八世紀イギリス―ホガースとその時代

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  • サイズ B6判/ページ数 277,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022599841
  • NDC分類 723.33
  • Cコード C0322

内容説明

それまで貴族のものとされていた絵画が、中産階級の手にもわたるようになった18世紀イギリス。のちに「イギリス絵画の父」と呼ばれるウィリアム・ホガース(1697‐1764)は、当時の貴族階級や政治家を諷刺し、中産階級の道徳観を訴える絵画や版画を数多く制作した。その作品には、娼婦に身を落とした女の姿や悪人の無残な末路など、18世紀イギリス、そして大都会ロンドンの社会風俗が生き生きと描き出されている。本書は“南海泡沫事件”“ジン横丁”“残酷の四段階”“娼婦一代記”“放蕩息子一代記”など代表的な作品を読み解きながら、18世紀イギリス社会を紹介した、網羅的かつ本格的な新しいホガース論である。

目次

序章 絵が語る時代の姿
第1章 十八世紀のロンドンに生まれて
第2章 歴史と伝統を継ぐ者
第3章 腐敗政治と混乱する選挙
第4章 来世への信仰と現実の楽しみ?
第5章 大都会の実像
第6章 男と女の性と堕落
第7章 ささやかな日常の美を描く
終章 ホガースの子孫たち

著者等紹介

小林章夫[コバヤシアキオ]
1949年、東京生まれ。上智大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科修了。同志社女子大学教授を経て、上智大学文学部英文学科教授。文学博士。18世紀イギリス文学を中心に、主に近代イギリスの文学・文化を研究するとともに翻訳も手がける。1985年、ヨゼフ・ロゲンドルフ賞受賞

齊藤貴子[サイトウタカコ]
横浜市生まれ。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業。同大学大学院教育学研究科博士課程修了。早稲田大学および同大学エクステンションセンター講師。上智大学大学院文学研究科、共立女子大学大学院文芸学研究科講師。主として、ラファエル前派を中心とした近代イギリスの文学と美術の相関を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こきよ

65
世界史的に見ても、近現代へ至る社会システムの確立という点に於いて、十八世紀イギリスほど、重要な時代区分は無いであろう。ホガースの画を通して、文化史的側面、或いは社会民衆史的な側面から読み解くという試みは、興味深いものがあった。2014/11/02

中島直人

15
(図書館)文章が本当に読みやすく、絵を通して歴史も社会も学ぶことが出来る。それにしても英国絵画において、ホガースが果たした偉大過ぎる足跡。「ジン横丁」しか知らなかった自分が恥ずかしい。2018/02/05

kyhitsuji

2
画集だと勘違いをして、図書館で予約して借りてしまった。 ホガースの生涯と18世紀初期頃のイギリスの残酷な現実をホガースの絵と照らし合わせながら説明している内容だった。 ホガースの素晴らしい作品を褒めるだけでなく、失敗作も載せて分析をしている。本当にガース愛に溢れる本。 口絵のシュリンプガールはゴヤの絵に似ていると思った。2014/05/16

2
ホガースに関しては諷刺画家ってことしか知らなかったのですが、これを読んで、野心家で英国に道徳をもたらそうとしたホガースが好きになりました。美術で国を変えるって考えがまたカッコイイなあと思いました。2012/08/13

ぷぅ

2
ホーガスの絵は面白くって好きだったんですが、そこからこれだけ多くのことが学べるとはおもっていませんでした。意外にモラリストって話にも納得。2012/06/17

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