朝日新書<br> 日本人も悩む日本語―ことばの誤用はなぜ生まれるのか?

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朝日新書
日本人も悩む日本語―ことばの誤用はなぜ生まれるのか?

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  • サイズ 新書判/ページ数 263p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022735836
  • NDC分類 810.4
  • Cコード C0281

出版社内容情報

【語学/日本語】言葉は進化する。十数年前まで眉をひそめられていた言葉は、あっという間に辞書に載り、人々の定番の使用例となっていく。本書では、なぜこうした誤用が生まれ定着していくのか等、日本語をめぐる壮大な歴史を解き明かす。

内容説明

「許せない日本語」は次から次へと現れる。本当の正しさはどこにあるのか?万物が流転するように、ことばも変化し続ける。間違った表現も多くの人が使えば、「正しいことば」になるのだろうか?本書では、歴史やことばの成立過程をもとに誤用にまつわる謎をすっきり解説。複雑な日本語の世界は、不合理で時に人間的、そしてかくも奥深かった!

目次

第1章 あなたはこの日本語、気になりますか?(変化した「憮然」に憮然として言う;ら抜きは間違い? ほか)
第2章 ことばの間違いをめぐる誤解(「正しい」と「望ましい」は違う;理想が規則にすり替えられる危険 ほか)
第3章 ことばは世界知識でつくられる(ことばの変化は社会に連動する;「下駄箱」はなぜ変化しないのか ほか)
第4章 日本語文法の虚像と実像(謙譲語でない「いただく」もある;漱石が使った肯定文での「全然」 ほか)
第5章 ことばの正誤の判断は自分の頭で下す(「振りまく」のは「愛想」か;恥をかくの「かく」の意味 ほか)

著者等紹介

加藤重広[カトウシゲヒロ]
1964年青森県生まれ。東京大学文学部言語学科卒業、同大学院博士課程修了。文学博士。富山大学人文学部助教授などを経て、北海道大学大学院文学研究科言語文学専攻教授。著書に『日本語修飾構造の語用論的研究』(ひつじ書房、第22回新村出賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

minimu

13
図書館。正解と誤用の間のグレーゾーンは、広くて深い。「○○は正しい、××は間違い」とただ覚えておくのではなくて、なぜそうされているのか、他にどんな表現ができるかと、この本のように考えてみると自分の語彙に幅が生まれる。また、言葉は結局のところ人とのコミュニケーションのツール。相手と状況に合わせた言葉づかいができるということが、品があるということなのかもしれない。2015/01/19

マリリン

11
時代と共に日本語の「正確な」基準も変化してゆくのだと改めて思った。ふと思ったのは、職場のかなり年配の男性まで「は~い!」という返事をするようになったのはいつ頃からか…。上司とこの話題になった時、今ではみんな使っていますよ、と言われた。私が時代に乗り遅れた人間なのか(笑) 2017/02/04

ヒロ

7
非常に勉強になるが、本当に何かの参考書を読んでいるような気分にもなり、中々読み進まず。あまり真剣に読み込まず、薀蓄本ぐらいの感覚で読んだ方が良かったかも。様々な言葉の誤用を紹介しつつも、それに寛容な態度に好感が持てた。歴史的、文法的に正しくても、それが誰にも伝わらないなら意味をなさないですもんね。とはいえ、間違いと知らずに乱用するのも恥ずかしい。正しい知識を持ちつつ、イレギュラーも受け入れる柔軟な思考が大切。言語教育に携わる方には勿論、一般の方にも広く読まれるべき良い内容の本。定期的に再読したい。2016/01/19

Gamemaker_K

6
自分はストライクゾーンが広いので、言葉の変化には寛容かつ従順な方だ。それだけではなく、定着してない誤用にも寛容だ(ああ、こういう意味だろうなと推測して読む)。・・・なんて言うかな、「その言葉遣い我慢できない」というのは、言葉そのものではなく、その言葉を発した人に由来する感情じゃないのかなとも思ったりして。それにしても勉強になる一冊だった。2015/01/31

みどるん

5
正しさの押しつけが無い。誤用の生まれる様々な理由を説明され、どこまでが許容されるのかを考えるのもおもしろい。許容されないものすらも、数の暴力で押し切られてしまうものもある。言葉にも進化論が当てはまるのかもしれない。2016/01/06

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