内容説明
アスペルガー症候群とはどんな発達障害なのか、当事者である著者が、自分の体験などをもとにわかりやすく解説します。苦手なことや得意なこと、困っていることへの対応策、幼少時に感じていたこと、凸凹特性ゆえに笑えるエピソードなど満載。障害児者と周囲がお互いにアスペルガー症候群を理解し、好きになるための本です。
目次
アスペルガー症候群とは発達障害の一つです
1章 苦手なことには理由がある
2章 診断されて変わったこと
3章 理解されるって難しい?
4章 子ども時代の凸凹成育
5章 社会適応するために
当事者から学ぶこと、当事者の生きづらさ
著者等紹介
しーた[シータ]
1971年生まれ。大学院在学中にうつ病を発病し中退。塾講師などを経て、システムエンジニアとして入社したが、うつ病で休職し、アスペルガー症候群の診断を受ける。その後、アメーバブログで『私はアスペルガー症候群でしーた』を開始。その後、主治医、職場の臨床心理士、会社の人事と上司の支援もあり復職
田中康雄[タナカヤスオ]
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター教授。児童精神科医師、臨床心理士。1958年栃木県生まれ。獨協医科大学医学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
33
仕事の資料。生徒達がこのあと社会に出て行く時にどうなるのかなと思って。大人になって認定を受けたあすぺさん(やわらかいひらがな表記)の日常を主に仕事の面から。色々生きづらさはあると思うのだけど、あすぺさんのこと私は好き。わかりやすく教えてくれるし、押し付けて理解を求めないでくれる一冊でした。みんな違って、みんないい。という言葉を不意に思い出しました。2010/10/28
Tadashi_N
29
障害という言葉のネガティヴなイメージに引きづられないように、うまく伝えたい。2017/01/08
ユズル
24
読了して、これは、確実にそう診断された方にはとても参考になるし、勇気づけられる本だと思いました。ただ私のような『隠れアスペ』には、もう少し多く症例や診断基準が入ってて欲しいと感じました。2023/09/23
きいろ
23
早期発見、早期支援。が大切だと言われているけれど、大人になってから生きづらさの原因を知った当事者さんの本。障碍特性と本人の性格と周りの環境と、その人を形作る要因はたくさんあるので個人個人違いはあるけれど、それはそれ。当事者さん目線でわかりやすく書いてある。2016/11/12
Naomi
18
30歳後半になってアスペルガー症候群と診断された「しーた」さんの体験談。アスペルガーとか、発達障害をあまり知らない人には、どんな感じかイメージを持つ取っ掛かりにいいかもしれません。「しーた」さんは発達障害の人に対して、「私たちはけっして、“お荷物”ではありません。環境さえ整えば、発揮できるすばらしい能力を持っているのです。」(p.118)と言われています。発達障害の有無に関わらず、誰でもそうでしょって、わたしは思いました。定型発達の人同士でも、見ている世界が一緒かどうかの確認は、できないしね。2015/01/21