出版社内容情報
同じ問題を抱えているのにそこに眼差しをむけない韓国は日本の、日本は韓国の映し姿。世界標準の外交思考で読み解く日韓関係の実相日本と韓国、いま同時に起こっていることをまとめましょう。都合の良いエビデンスだけを流用して、相手の国を十把ひとからげに攻撃する。あら探しをして、そのイメージで韓国の、あるいは日本の全体を決めつける。同じような問題を抱えているのに、自分のことは振り返らない。求めに応じるハードルをひたすら高く設定する一方、脅威的な存在として警戒する。国境ではなく属性の違いが、お互いの認識を分断していることに気づかない。これらは、すべてそのまま、もう一人の自分の姿ではないでしょうか。まさに「韓国化する日本、日本化する韓国」は「映し鏡」だといえます。(「終章 あまねく、通じること」より)
第1章 韓国人の特性を考える
「比較政治学」「国際関係論」ってどんな学問?/比べることの大切さ/「ダメな韓国論」にハマることの罠/富士山を羨ましがる韓国人/日本サッカーが短期間に伸びた理由/韓国人の人生を決める大学入試/セウォル号沈没事故について思うこと/歪(いびつ)なシステムのなかの人的怠慢が事故の遠因ほか
第2章 落としどころを見失った判決
「感情」で動く韓国の司法制度の特殊性/徴用工の損害賠償裁判が問いかけた韓国憲法という問題/韓国人にいまも残っている「不合意」の感情ほか
第3章 竹島問題に有用な視座
韓国大統領が竹島に上陸したインパクト/国連海洋法条約が対立のきっかけだった/間違った翻訳でイメージを誘導する/竹島問題を解いていく「星座」のつくり方ほか
第4章 韓国人の「位相」と日本がすべきこと
韓国に特有の「位相」という考え方/報道の自由と「位相」の相互関係/韓国の学術会議で起きたこと/多様性許容の範囲に差がある/慰安婦問題に表れた日韓の思想の溝/国際基準でみる日本の対処法のまずさ/慰安婦問題について、どう考えるべきかほか
第5章 韓国は北朝鮮との統一を果たせるか?
失態が続く日本の国際的パフォーマンス/プレゼン戦略では韓国に大きく負けている/韓国はイノベーターにはなれない?/韓国の国民生活も年々厳しくなっている/南北統一後に起こりうる新たな国内格差/「統一韓国」に備えよほか
第6章 チップをはるところが違う日韓の「ゲーム」
アメリカとの同盟が日韓関係を左右する/韓国は「新型大国関係」を望んでいる/自律的外交の余地が狭まってきた/日韓の対立でどこの国が得をしているのか?/日本は本来柔軟に対応できる国である/アメリカにチップをはる日本と「股裂き」状態の韓国ほか
終章 あまねく、通じること
日韓双方が利用している情報ソースの違い/日韓ともに根本的な認識の次元で齟齬が生じている/「反日」は「千年恨」ではなく「変数」/韓国の「用日論」に呼応していく必要性/日韓の連携でお互いに得する面は多い/「あまねく」「つうじる」──不通から「普通」へ/日本と韓国は似た者同士のプレイヤー/お互いに相手の等身大の姿を知らない/2点間の関係の外に点を加えて思考の線を増やすほか
浅羽 祐樹[アサバ ユウキ]
著・文・その他
目次
第1章 韓国人の特性を考える(「比較政治学」「国際関係論」ってどんな学問?;比べることの大切さ ほか)落としどころを見失った判決(「感情」で動く韓国の司法制度の特殊性;徴用工の損賠賠償裁判が問いかけた韓国憲法という問題 ほか)
第3章 竹島問題に有用な視座(韓国大統領が竹島に上陸したインパクト;国連海洋法条約が対立のきっかけ ほか)
第4章 韓国人の「位相」と、日本がすべきこと(韓国に特有の「位相」という考え方;報道の自由と「位相」の相互関係 ほか)
第5章 韓国は北朝鮮との統一を果たせるか?(失態が続く日本の国際的パフォーマンス;プレゼン戦略では韓国に大きく負けている ほか)
第6章 チップをはるところが違う日韓の「ゲーム」(アメリカとの同盟が日韓関係を左右する;韓国は「新型大国関係」を望んでいる ほか)
終章 あまねく、通じること(日韓双方が利用している情報ソースの違い;日韓ともに根本的な認識の次元で齟齬が生じている ほか)
著者等紹介
浅羽祐樹[アサバユウキ]
新潟県立大学政策研究センター准教授。北韓大学院大学校(韓国)招聘教授。早稲田大学韓国学研究所招聘研究員。専門は、比較政治学・国際関係論。1976年、大阪府生まれ。立命館大学国際関係学部卒業。ソウル大学校社会科学大学政治学科博士課程修了。Ph.D(政治学)。九州大学韓国研究センター講師(研究機関研究員)、山口県立大学国際文化学部准教授などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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