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講談社選書メチエ
知の教科書ウォーラーステイン

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  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062582223
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C0322

内容説明

世界はひとつのシステムである。「ヘゲモニー」「周辺」「反システム運動」といったキーワードを用いて、近代の仕組みと成り立ちを明かすウォーラーステイン。資本主義とは何か、人種とは何か、学問とは何か―。彼の思想を基礎から平易に解説し、その可能性を読み尽くす格好の入門書。

目次

プロローグ ウォーラーステインと現代世界
生い立ちと思想
ウォーラーステインのキーワード
三次元で読むウォーラーステイン
作品解説
エピローグ ウォーラーステインの魅力

著者等紹介

川北稔[カワキタミノル]
1940年、大阪府生まれ。京都大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科中退。現在、大阪大学大学院文学研究科教授。専攻は英国史、世界システム論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サアベドラ

8
『近代世界システム』の訳者とその弟子らによるウォーラーステインの入門書。伝記、用語解説、作品解説などはいいとして、日本のフォロワーによる世界システム論を利用した論説が全体の半分ぐらいを占めてるのがよくわからない。とりあえず、世界システム論について知りたい人は用語解説と作品解説だけ読めばよさそう。伝記は出来が良くないし(筆者の体験とか余計なものが混ざってる)、フォロワーの論説は興味のあるものだけ読めばいいし。2012/08/19

うえ

6
知の教科書シリーズ。01年刊。巻末に作品解説が付されている。『近代世界システム』「世界を主語とする近代史の見方をうちたてた。理論的にいえば、国別の発展段階論を拒否し、中心=周辺関係で結ばれた世界の一体性を説くマルクス主義的な開発論のひとつとしての「従属理論」を前提としている」『史的システムとしての資本主義』「近代世界システムのイデオロギーである「真理の探求」や「自由・平等」、「合理主義」や「普遍主義」・「能力主義」などは、世界システムのなかでは、中核地域の利害を代弁していたにすぎないことを解明している。」2022/08/22

遊た(ゆうた)

5
ウォーラーステインの世界システム論は社会や歴史の認識についての新しい枠組みを現代人に提供するものであると思われる。それまでの一国史観的な枠組みではなく、世界を一つのシステムとみるような認識の枠組みは、単に各国が努力して社会や経済を発展させればよいというものではなく、「中核」と呼ばれる国家と「周辺」と呼ばれる国家の間にある搾取構造こそが問題であることを強く意識させられた。2017/12/26

oDaDa

5
世界システム論という言葉をご存知だろうか。複数の文化を包摂する分業体制のことで、近代以前にも、政治的に統合された「帝国」としての世界システムはあちこちにみられたが、16世紀に成立した「近代世界システム」は政治的統合、つまり、世界政府を欠いた経済的分業体制である「世界経済」である。これはウォーラーステインが提唱した考え方で、いわゆる南北問題などに通じるものである。我らが住む「中核」的国家である日本。僕らが飽食である限り、「辺境」に置かれた国家から搾取は続き、永遠に経済的格差は存在し続ける。2014/01/08

Aby

5
川北稔「砂糖の世界史」(1996,岩波書店)を読んだので,「イギリス風朝食の成立-庶民生活史のためのウォーラーステイン」(pp.85-102)再読.ウォーラーステインは原著を読むことをお奨めするかな……2013/05/04

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