講談社現代新書<br> クオリアと人工意識

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講談社現代新書
クオリアと人工意識

  • 茂木 健一郎【著】
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  • サイズ 新書判/ページ数 384p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065200667
  • NDC分類 141.2
  • Cコード C0240

出版社内容情報

「意識」は「コピー」できるか?
人工知能に「意識」は生まれるか?
茂木健一郎が、自身のメインテーマである「意識」と「クオリア」について、
16年の沈黙を破って書き下ろした、新たな代表作にして問題作!

人工知能の研究の進展が目覚ましい。
だが、人間は、なぜ人工知能を生み出すのだろうか?
その根底にあるのは、自分の「似姿」をつくろうとする本能である気がしてならない。
人間は、その知性を通して、「万物の霊長」たる地位を確立してきた。
そのような人間の知性の一つの究極の応用として、人工知能の研究、開発がある。人工知能の研究には、もちろん、実用的な意義も大きいが、それに加えて人間が自分自身の成り立ちを理解するという意義もある。
人工知能は、私たちの「鏡」なのだ。
その「鏡」の中には、果たして、「クオリア」に満ちた私たちの「意識」もまた、映っているのだろうか?
人工知能をつくることは、「人工意識」を生み出すことにつながっていくのだろうか。   
                                          <本文より>

☆本書で考察するテーマの一部
〇眠る前の「私」と、目覚めた後の「私」はなぜ同じなのか?
〇私たちは、「ホモサピエンス」(知性を持つ人間)である以上に「ホモコンシャス」(意識を持つ人間)である。
〇物質に過ぎない脳から、「意識」や「クオリア」が生まれてくる不思議。
〇「意識」は「コピー」できるか?
〇「人工意識」をつくることは可能か? 
〇人工知能が生成した文章は、「どこにもたどり着かない」?
〇統計的アプローチでは、「意識の謎」の解明はできない。
〇人工知能をめぐる議論に、ときに驚くほど終末感が漂うのはどうしてなのか?
〇記憶を「外套」だとすると、脳は、その外套を引っ掛けておくための壁に打たれた「釘」に過ぎないという考え方。
〇「私」という「意識」は、この宇宙の全歴史の中で一回だけのものであり、一度死んでしまえば二度と戻らないという「セントラルドグマ」は正しいのか?

内容説明

「意識」は「コピー」できるか?人工知能に「意識」は生まれるか?茂木健一郎が、自身のメインテーマである「意識」と「クオリア」について、16年の沈黙を破って書き下ろした、新たな代表作にして問題作!

目次

第1章 人工知能と人工意識
第2章 知性とは何か
第3章 意識とは何か
第4章 知性に意識は必要か
第5章 意識に知性は必要か
第6章 統計とクオリア
第7章 人工知能の神学
第8章 自由意志の幻想と身体性
第9章 「私」の「自己意識」の連続性
第10章 クオリアと人工意識

著者等紹介

茂木健一郎[モギケンイチロウ]
1962年、東京都生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。専門は脳科学、認知科学。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして「意識」を研究するとともに、文芸評論、美術評論にも取り組んでいる。2005年、『脳と仮想』で第4回小林秀雄賞を、2009年、「今、ここからすべての場所へ」で第12回桑原武夫学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ひろき@巨人の肩

92
人間とAIの対比から「意識」とは何かに迫る。難解だったが刺激的で面白い。意識とは、生命にのみ宿っており、クオリア(感覚のもつ質感)により脳内に形成された記憶の世界に「継続して」生じている「私」という存在。意識には志向性があり、無意識に対して「自由意志」という「拒否権」を駆使して、生命の身体性を制御している。一方でAIの強みは、知性獲得において時間に束縛されないこと。また、統計的アプローチの先には、統合外挿意思といった社会的意思へとつながる可能性がある。AIという「クオリア」を上手く形成していく必要がある。2023/01/02

禿童子

40
茂木健一郎の本気が見える好著。人工知能の研究と実用化の進展に対する疑問符を「意識」の側から提示する。数年前にコッホの『意識をめぐる冒険』その他の関連書を読んだときに感じた違和感に近い感覚を茂木健一郎も感じていたことがわかった。「身体性」を無視して、AIの進化から「意識」の創発を夢想する情報工学者の視野の狭さを「暗闇で鍵をなくした人が街灯の下を探す」ことにたとえる。禅仏教チックな「今、ここ」をオーバーフローする[横溢する]クオリアを手がかりとする茂木健一郎の理論も答えのでない袋小路に入り込んでいるような。2022/06/04

ころこ

35
平易で誰でも読み通せます。不用意な表現が多く、しかしそのため読み易いともいえます。分析哲学の系譜にあるクオリアの議論は必要最小限の論理構成をとりがちですが、本書の良さは論理の乏しさの周囲にあるノイズが豊富で、そのノイズが人間らしさと向き合っている印象すらあることにあります。ドイツ観念論やベルクソンの大陸哲学で論じられるのは、今、知っていることではなく、知らないことを予感すること。クオリアの問題は「意識」の問題であり、その中の指向性(フレーム問題)とは、結局のところ人工知能の人間らしさのことらしいのです。2020/08/07

ハチ

24
最終章の論考に感動した。僕は医学・人体側から脳を見ているので物理・工学側からの視座に触れ、両者をない混ぜ、いやいや、文学も哲学も芸術も何もかもを巻き込んでまた、学生だった頃のように必死に考えてみようと元気付けられた。「数が膨大に多い事」と「壮大な時間をかけている事」が意識のヒントな気がする。脳にニューロン、シナプスが多すぎるし、腸内細菌もあほほど多い。それぞれの関係や振る舞いの組み合わせが莫大な時間をかけて作り上げている中に、ふっと意識って現象が表出してるのだろうか。強い書籍でした!2020/08/28

鬼山とんぼ

9
これはいい本だな。養老猛司、福岡伸一、西垣通と読み進んで、動物における意識のありようとかコンピュータにおける情報処理の仕組みとか一応勉強してきたから、茂木さんの話は腑に落ちた。感覚における「実感」、言語における「納得」というのをクオリアというんだよな、きっと。ならこの本は私にクオったよ。西垣さんの本で人工知能は整理されごく単純化した正誤白黒しか処理できないと教わった。生物の置かれた複雑な環境では無意味だ。しかし単純化されたデータの大量処理ならコンピュータの方が効率的だ。上手に使い分けようねと教えている。2021/08/23

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