新潮選書<br> 輿論と世論―日本的民意の系譜学

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輿論と世論―日本的民意の系譜学

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  • サイズ B6判/ページ数 350p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106036170
  • NDC分類 361.47
  • Cコード C0331

出版社内容情報

戦後日本を変えたのは、責任あるヨロンか? 付和雷同のセロンか?
「世論」はいま、ヨロンともセロンとも読むが、戦前は「輿論=公的意見」「世論=大衆感情」と区別していた。日本戦後史は“輿論の世論化”に他ならない。終戦記念日、安保、東京オリンピック、全共闘、角栄と日中関係、天皇制、小泉劇場など、エポックとなる出来事の報道や世論調査を精査し、権力者とメディアの大衆操作を喝破する。

【著者紹介】
1960年生まれ。京都大学文学部卒業。京都大学博士(文学)。東京大学助手、同志社大学助教授、国際日本文化研究センター助教授を経て京都大学大学院准教授。専攻はメディア史、大衆文化論。著書は『「キング」の時代』(岩波書店、日本出版学会賞・サントリー学芸賞受賞)、『言論統制』(中公新書、吉田茂賞受賞)、『八月十五日の神話』(ちくま新書)、『メディア社会』(岩波新書)、『テレビ的教養』(NTT出版)ほか。

内容説明

「世論の従って政治をすると間違う場合もある」(小泉純一郎)…この“世論”はセロンか、ヨロンか?“公的意見=輿論”と“世間の空間=世論”、両者を改めて弁別し、戦後を検証したい。終戦記念日、安保闘争、東京オリンピック、全共闘、角栄と日中関係、天皇制、小泉劇場などエポックとなる出来事の報道を分析し、メディアの世論操作を喝破する。甦れ、輿論。

目次

輿論は世論にあらず
戦後世論の一九四〇年体制
輿論指導消えて、世論調査栄える
終戦記念日をめぐる世論調査
憲法世論調査とポリズム批判
「声なき声」の街頭公共性
東京オリンピック―世論の第二次聖戦
全共闘的世論のゆくえ
戦後政治のホンネとタテマエ
テレビ世論のテンポとリズム
世論天皇制と「私の心」
空気の読み書き能力

著者等紹介

佐藤卓己[サトウタクミ]
1960年生まれ。京都大学文学部卒業。京都大学博士(文学)。東京大学助手、同志社大学助教授、国際日本文化研究センター助教授を経て京都大学大学院准教授。専攻はメディア史、大衆文化論。著書は『「キング」の時代』(岩波書店、日本出版学会賞・サントリー学芸賞受賞)、『言論統制』(中央新書、吉田茂賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAZOO

112
2005年から3年間にわたって雑誌に掲載されたものを本にしたものです。当時の政界の状況および戦後の40年体制とその民意が世論とどうかかわっているのかまたどのような道を歩んできたのかがよくわかります。このように世論と輿論をきちんとわかりやすく説明してくれて目からうろこのような感じがしました。本当はきちんと使い分けていくべきなのでしょうね。私などは同じように感じていましたが。2018/11/01

かんがく

11
メディア史研究者による「輿論ヨロン(public opinion)」と「世論セロン(popular sentiments)」についての日本近代史。戦前期において明確な違いのあった両者だが、戦後に常用漢字が定められて前者は姿を消し、後者に「ヨロン」の音が当てられる。安保闘争を巡る樺美智子の父親による研究、東京オリンピックとナショナリズム意識、全学連とテレビと漫画、田中角栄と中国への民衆の目、中曽根・小泉の大衆民主主義、天皇の民主化などどの章も刺激的な面白さだった。2019/10/29

130

4
輿論(opinion)と世論(popular sentiments)は前者が「責任ある意見」、後者は「空気、雰囲気」のことである。両者は違う概念であり、これを使い分けれない社会には政治的限界があるのではなかろうか。理由は至極簡単で、政治とは雰囲気に流されるべきでなく、いわゆる「世論」がどちらを指す言葉なのかがひどく不明確だからだ。輿論という言葉を常用漢字に復活すべきという著者の見解に、大いに賛成したい。2011/01/07

ぽん教授(非実在系)

3
メディア史の手法で福沢諭吉の時代から2007年(第一次安倍政権・福田政権のあたり)まで歴史を、理性的公論の集合体としての輿論と大衆の私情としての世論(空気)との対比と、輿論が世論に飲み込まれていく様子を描いた大作。著者による輿論の立て直しには賛成したいが、マスコミの影響力を少々低く見ているような気はした。「民主党の政権をマスコミが結果的に側面支援した」という自分の仮説は、自分で解決する必要があると感じた次第である。何れにせよ卒研の際の最重要先行研究の一つとなろう。2013/01/03

時折

3
こういうふうに「系譜学」として日本の民意形成についてまとめてもらうと、今のニッポンの恥ずかしいほどの「世論」席捲ぶりの意味合いが良く分かるよう気がします。2011/01/15

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