GHQ焚書図書開封〈4〉「国体」論と現代

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  • サイズ B6判/ページ数 397,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198629861
  • NDC分類 023.8
  • Cコード C0021

内容説明

戦前と戦後はひとつながりの歴史であって、決して切り離すことなどできない。GHQ焚書に呪縛された戦後的価値観から脱却し、いまこそ歴史の連続性を取り戻せ。戦前の「国体」論は、戦後の「日本人」論に直結する思想問題だった。「焚書図書」が炙り出す昭和十年代の言論戦。好評シリーズ第4弾。

目次

第1章 『皇室と日本精神』(辻善之助)の現代性
第2章 『國體の本義』(山田孝雄)の哲学性
第3章 部数一七三万部『國體の本義』(文部省編)の光と影
第4章 国家主義者・田中智学の空想的一面
第5章 『國體眞義』(白鳥庫吉)の見識の高さ
第6章 一三〇万部のベストセラー『大義』(杉木五郎中佐)にみる真摯な人間像
第7章 戦後『大義の末』を書いた城山三郎は、夕暮れのキャンパスで「国体」を見た
第8章 太宰治が戦後にあえて書いた「天皇陛下万歳」を、GHQは検閲であらためて消した

著者等紹介

西尾幹二[ニシオカンジ]
昭和10年東京生まれ。東京大学文学部独文科卒業。同大学大学院文学修士。文学博士。電気通信大学名誉教授。評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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nakagawa

5
GHQによって禁書とされた本があったことは知っていたが詳細は知らなかった。国体と書かれている本は抹殺されたのである。理想論すぎるところはあるのだがやはりそれが本来の日本の姿であったのだ。それが良いか悪いかは別にして。一番印象に残ったのは太宰治が戦後パンドラの匣に書いた今こそ天皇陛下万歳と言える者が真の自由主義者であるという文。意外にも彼は天皇陛下を敬っていた。戦後すぐに天皇陛下は悪者にされ、彼自身葛藤というものがあったのかもしれぬ。2017/08/28

√る~と

2
1~3巻に較べてこの4巻は読むのに根気が要った。 戦前、世界の中の日本を認識して必死で国体を論じ合っていたことが判る。 解説にて曰く「日本が敗れたのは戦後の戦争。その巧妙な戦争は『言葉』で為された」 とても驚かされたし、日本人にそのような「言葉の戦争(洗脳)」が為されたとは衝撃。 でも今現在の世相をみれば事実。2019/06/10

田山河雄

2
実に苦しい本であった。戦前、戦中の国体論の良かった処も拙かった処も全て飲み込んだ上で、それでも、そのまぜこぜの大きな雲の様な観念(感じ方、考え、感 覚)は現代の我々にも、響いてくる。 そして、その感覚は同時に大きな弱点も共通に抱えている…と、痛烈に批判されている。 それは「和」の精神には他者が存在しない…こと、それが為に「個」としての弱さをさらけ出している…、それが日本人の、今も、その頃も、変わらぬ「決定的な」弱点であると云う。 ク~、びんびんと、響いてくる。2014/03/13

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