内容説明
芭蕉は歌枕の地をたどりつつ旅をしている。古代から日本に歌枕という空間が全国に拡がっていた。その場特有の景色があり、しかも永々と詠まれてきた歌を持っていた。日本の空間である。『奥の細道』を場所性、空間性に視点をあて読むことで、全くあたらしい芭蕉論、『奥の細道』論を企てた。それは旅空間、『奥の細道』空間の発見である。
目次
第1章 芭蕉の旅空間(時間・空間;旅の意味;俳諧への旅立ち;門人という方法)
第2章 奥の細道空間読解(場・空間と句;『奥の細道』の道空間に空けられた異次元空間;奥羽空間へ入る;無句から句作へ;外部空間と内部空間へ ほか)
著者等紹介
安原盛彦[ヤスハラモリヒコ]
1945年生まれる。東北大学工学部建築学科卒、同大学院建築学専攻修了、「『源氏物語』における寝殿造住宅の空間的性質に関する研究」で工学博士(東北大学)、東北大学工学部建築学科非常勤講師などを経て、秋田県立大学・教授。専攻は空間史、建築計画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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四季
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【図書館】2017/08/05
i-miya
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歌枕の地、古代から全国に拡、特有の景色、永久に読まれてきた歌、第1章 芭蕉の旅空間、松島の句がない 西鶴「光陰を百代の過客、浮世(ふせい)は暮れまぼろしという」、先達、能因法師、西行法師、門人をとること、曾良ー奥の細道、北村ー金沢、路通ー大坂まで同行、「野ざらし紀行」千里「更級紀行」方法化ー門人、句) 行く春や 鳥啼き 魚の目は泪、矢立て、 句) はまぐりの ふたみにわかれ 行く秋ぞ、句) 田一枚 植えて立去る 柳かな「那須野物語と時空間」馬と少女が引き起こすラビリンス、草刈る男、この馬が止まった所で馬を2007/02/13