• ポイントキャンペーン

ムハンマド―世界を変えた預言者の生涯

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 257p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336059390
  • NDC分類 167.28
  • Cコード C0023

出版社内容情報

著名な宗教学者カレン・アームストロングが描くムハンマドの生涯。併せてイスラームに関する基本的な知識を理解することができる。

9.11 やアラブの春等を経て、日本でもイスラームやイスラーム諸国に大きな関心が寄せられるようになってきた。しかし、政治、社会情勢、イスラーム思想に関する情報が広まっても、イスラームを語る上で最も重要な人物、預言者ムハンマドについてのはっきりとした人物像を描ける人は少ないのではなかろうか。しかし、イエスやそれ以前の預言者たちとは異なり、ムハンマドには、彼の近辺の人々が残した事細かな記録が現存しており、彼の生涯をつい最近のことのように、描くことのできる題材が整っている。
本書では、世界的な宗教学者であるカレン・アームストロングにより、歴史的・社会的背景に関する十分な考察と幅広い文献調査に基づき、ムハンマドの生涯とその業績が凝縮して描かれている。註なども整っており、学術的にしっかりとした著作でありながらも、平易で読みやすく、誰でも難なく通読できる内容である。『クルアーン(コーラン)』を含む、イスラームのすべての教えがその言動を通して人々に伝えられ、その没後から今日に至る1400 年近くの間、宗派にかかわらず、すべてのムスリムたちが愛してやまなかった一人の男の生涯こそ、イスラーム世界を理解するための原点となろう。そのような意味でも、本書は日本において、イスラームに関する最適の入門書となることが期待される。

イギリス「サンデータイムズ」書評:著者は目も眩むような才能を駆使して、長い歴史と複雑な命題を、決して単純化することなく、誰にでもわかるように教えてくれる。

第1章:マッカ(メッカ)
第2章:ジャーヒリーヤ(無明時代)
第3章:ヒジュラ(聖遷)
第4章:ジハード(奮闘努力)
第5章:サラーム(平安)

【著者紹介】
(1944~)英国の宗教学者であり、ジャーナリストで、元カトリック修道女という異色の経歴を持つ。オックスフォード大学卒。ユダヤ教、キリスト教、イスラーム教という同根の一神教の歴史を斬新な切り口で辿った『神の歴史』(柏書房)は、世界的なベストセラーとなった。Muhammad: Legacy of a Prophet(米PBS, 2002)など、多くのテレビ番組の制作にかかわり、プレゼンター、コメンテーターとしての出演も多数ある。

内容説明

宗教学者カレン・アームストロングが描く、預言者「ムハンマド」の生涯。9.11以降、一部の欧米メディアはムハンマドを救いがたい戦争中毒者だと主張して、十字軍時代に遡るイスラームへの「伝統的な敵意」を持ち続けている。

目次

第1章 マッカ
第2章 ジャーヒリーヤ
第3章 ヒジュラ
第4章 ジハード
第5章 サラーム

著者等紹介

アームストロング,カレン[アームストロング,カレン] [Armstrong,Karen]
1944~。英国の宗教学者、ジャーナリストで、元カトリック修道女という異色の経歴を持つ。オックスフォード大学卒。ユダヤ教、キリスト教、イスラーム教という同根の一神教の歴史を斬新な切り口で辿った『神の歴史』(柏書房)は世界的なベストセラーとなった。Muhammad:Legacy of a Prophet(米PBS,2002)など、多くのテレビ番組の制作にかかわり、プレゼンター、コメンテーターとしての出演も多数ある

徳永里砂[トクナガリサ]
1997年慶應義塾大学文学部卒、1999~2001年カイロ大学留学、2005年慶應義塾大学大学院文学研究科にて博士(史学)学位取得。慶應義塾大学非常勤講師等を経て2008年よりアラブイスラーム学院研究員。専門は古代アラビア考古学・碑文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りー

32
理想と現実の中で、現実に歩み寄ることを余儀なくされ、悔しさを噛み締める、そんなムハンマドの姿が見えた。女性の自由と男性の既得権利、貧困と富、平和と戦争、宗教的寛容と偏狭、一神教と多神教、それらの中でもがいて、必死に人生の終わりにたどり着き、因縁のメッカでの最後の説法で「神よ、私は皆にきちんと伝えたでしょうか?」と三度も問うている。実際、ムハンマドの死後に混乱がおきた事を考えると、本当に自信が無かったのかもしれない。過酷な当時のアラブ社会を変えようとした一人の人間が、この本でやっと見えた気がした。2021/08/06

井上裕紀男

17
ムハンマド死後の8、9世紀、歴史家によって編まれた複数の史料を基に書かれています。史料自体が賛辞のみではなく、批判も含めているためらしく、本書はどこか静かな語り口で読みやすいです。 暴力的な集団が今もジハードと称して殺りくが止まりませんが、クルアーンが難しく解釈の仕方で信念とか行動が変わってしまう恐ろしさも本書で描かれています。 ムハンマドが生きた時代も暴力と支配の時代で、苦悩の中で非暴力政策を実現しようとしていたことが読み取れますが、どこでどうして歪んで現代に伝わっているのかもどかしく感じます。2024/03/25

Francis

16
仲間内の読書会の課題本になったので読んだ。著者は元修道女とのことで優れた研究者とのこと。ムハンマドの生涯を客観的、歴史的に評価しようとする姿勢は真摯。ムハンマドが社会改革を志し、非暴力を貫こうとしたのは間違いなさそうだ。ただ当時のアラブ社会、特にベドウィンの社会は暴力が渦巻くろくでもない社会であり、ムハンマドの志も現実との妥協を余儀なくされ、そのことが現在のいわゆるイスラム原理主義に利用されているのも事実のようである。イスラムに対し厳しい目を向けている池内恵さんはこの本をどのように読んだのだろうか。2020/09/19

まると

16
イスラム教が生まれた時代的・地政学的な背景を知ることのできる良書。ムハンマドの思想が当時のアラブ社会をいかに根本から見直すものであったかがよくわかる。にしても、この預言者、保守派に迎合して偽善的な言葉を吐いたり、神の啓示と称して次から次へと妻を迎えたりと、俗物的な面が多かったことに驚かされる。戦闘を伴うジハードは過激な解釈を生みやすいが、著者は9・11以後の欧米のイスラム教への敵視・偏見に危機感を持ち、この宗教の原点が平和と調和にあったことを訴えようとした。その思いはしっかりと受け止めなければならない。2020/09/19

みき

6
ライフネット生命の出口さんのオススメしていた本。 申し訳ないけど僕には合わなかった…。 2020/11/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10219138
  • ご注意事項