ちくま新書
日本の殺人

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  • サイズ 新書判/ページ数 270p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480064882
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0236

内容説明

人殺しのニュースが報じられない日はない。残忍な殺人鬼が、いつ自分や自分の愛する人に牙を剥くか。治安の回復は急務である、とする声がある。しかし、数々の事件を仔細に検証すると、一般に叫ばれる事態とは異なる犯罪者の実像が浮かび上がる。では、理解不能な凶悪な事件を抑止するために、国はどのような対策を講じているか。そして日本の安全神話はどうして崩壊してしまったのか。さらに、刑罰と出所後の生活、死刑の是非、裁判員制度の意義まで。

目次

第1章 殺人事件の諸相(日本は殺人が多いか;心中 ほか)
第2章 捜査、刑務所生活、そして出所後(捜査;完全犯罪あるいは闇に消える事件 ほか)
第3章 ひとを殺すとはどういうことか(被害者は誰か;遺族の辛さ ほか)
終章 社会的大転換の裁判員制度(まとめとして;裁判員制度と今後の日本の刑事司法 ほか)

著者等紹介

河合幹雄[カワイミキオ]
1960年生まれ。京都大学大学院法学研究科法社会学専攻博士課程修了。現在、桐蔭横浜大学教授。専門は法社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちくわん

16
2009年6月の本。犯罪の中の殺人。統計、制度、分析。思った内容ではなかった。昔と違って「無差別に被害者が選ばれる社会の匿名化」。2020/12/20

Yスキー

7
ミステリー好きが高じて読んでみました。具体的な数字が出て来るので、イメージしやすかったです。すなわち、メディアで報じられる異常な殺人事件は、ごく一部だということ。殺人事件数は減り続けてること。作者は文法からやり直した方がいいですが、研究熱心なのは伝わりました。ためになります。2009/10/16

きるきる

5
新しい視点をくれた本。息子ほったらかしで読んだ。「本当の悪いやつは、死刑にならない。もっと、まぬけな者が死刑にされてしまうということが現実である。」2003年の外因による死亡者数は約7万6千。そのうち他殺はたったの705人。大半が家庭内。殺人事件が!と騒ぐ数字ではないわけです。2010/07/31

garth

5
殺人者の誕生から服役、更生までを扱う「殺人の生活史」 日本の犯罪者更生システムは「ほかの先進諸外国と比較にならない成功を収めている」 身も蓋もない真実。2009/07/27

たこやき

5
日本で起こったすべて「殺人」の徹底的な分類・分析を通して感じるのは、いくつかの事例を通して社会を語ることの難しさ、だろうか。殺人そのものが、日本において、統計的分類をして何かを言えるサンプルとならない程に希な事象。話題とされる猟奇殺人や大量殺は、その希な事象の中の希な事象。それを一般化することに意味があるのか? いくつかの事例で「今、これが問題だ! こうすべき」という意見に覚えた違和感の正体がはっきりとした。2009/07/05

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