出版社内容情報
地図記号の見方や古地図の味わい等、マニアならではの楽しみ方も、初心者向けにわかりやすく紹介。「机上旅行」を楽しむための地図「鑑賞」入門。
今尾 恵介[イマオ ケイスケ]
内容説明
日本地図を鑑賞しよう。「ムカツク」地名や人名にしか読めない地名、不思議な飛び地や奇妙な県境など楽しい発見の宝庫だ。その由来を探れば、地形や歴史、あるいは地図制作者の意図が見えてくる。地図の見方や古地図の味わいなど、マニアならではの目のつけどころを、初心者にもわかりやすく紹介する。「机上旅行」を楽しむ地図鑑賞入門。
目次
第1章 地図で見る今・昔
第2章 地図で地名を発見する楽しみ
第3章 地図で見えてくる「領土と境界線」
第4章 机上旅行のすすめ
第5章 「地図歩き」のすすめ
第6章 地図には謎がいっぱい
第7章 地図記号は語る
第8章 古地図の魅力
著者等紹介
今尾恵介[イマオケイスケ]
1959年横浜市生まれ。中学生の頃から国土地理院の地形図に親しみ、時刻表を愛読する。音楽出版社勤務を経てフリーハンド地図制作者およびフリーライターとして独立、イラストマップ作成や地図・鉄道関連の著作に携わってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
26
地名から元の姿を想像するのは楽しい、区制になると元の町名、地名がわからなくなることが多いが、本書を読むと以外に単語の端々を残しておくことも多いことも知った。東日本の地名はアイヌ系言語と、上代東日本語が根強く残っている。電車や飛行場が廃止になったあと、住宅街に変化すると名残も残らないが、地図を見ると何となく残っていて面白い。2021/07/22
ふろんた
24
一人でウィキペディア作れちゃうんじゃないかという情報量。東京23区の等高線を全てなぞってみたとかさすがである。使えそうなネタは通勤で使用している小田急小田原線が東京と神奈川だけとはいえ、県境を7回も越えるということ。うち6箇所は通勤区間で起きているので、私は毎日県境を6回も越えて通勤しているのだ。2018/01/28
Sherlock Holmis
3
戦前の地図が多数収録されているところが良い。今はさびれた地方都市がかつて繁栄を極めていたことを知ったとき、街の見慣れた構築物が100年もの昔から世の流れを見守っていたと知ったとき、なんともいえない感情がこみ上げる。地形図に人は描かれていない。等高線と記号と境界線があるのみだ。しかし、直接的には見えない存在であるからこそ、かえってそこに確かにあった暮らしへの想像力が掻き立てられるのだろう。2017/08/05
shonborism
2
最近地図はスマホでしか見てない地図ファンにとっての原点回帰の書に感じた。2016/08/01
feodor
2
この人の本、以前も読んでいるはず。こうして、地形図自体を楽しめればいいな、と思うが私自身はなかなか地形図自体の読図は得意ではない。戦中の地形図偽装とか、新旧の地図記号とかは話題として楽しめても、地形図自体はまだまだ愉しめない。とりわけ、等高線は今も苦手である。ただ、土地の新旧の地形図を見て、歴史は感じられるようになってきたので、もう少しがんばって地図から歴史や景観が感じられるようになりたいものだ。2016/07/10