古代史おさらい帖―考古学・古代学課題ノート

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  • サイズ B6判/ページ数 206p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480857873
  • NDC分類 210.2
  • Cコード C0021

出版社内容情報

古代史を考える上で必要なものの見方を、「土地の見方」「年代の見方」「『人』の見方」の三部に分けて解説。「これだけは書いておきたかった」という著者渾身の一冊。

内容説明

学界で「通説」となっているものの中にも根拠の脆弱なものはある。古代史を考える上で必要なものの見方を、「土地の見方」「年代の見方」「『人』の見方」の三部に分けて解説。「ぼくの古代史についてのまとまった発言は、多分この書物で終りになるだろう」という著者渾身の一冊。

目次

第1章 土地の見方(海道と島々を考える;変貌する河内と摂津―国産み神話の鍵)
第2章 年代の見方(時間をどう記述したか;銅鏡の「年代」をめぐって;諸所に刻まれた年号;「暦」はどのように使われたか)
第3章 「人」の見方(『古事記』の構造;倭人=「呉の太伯」の後裔伝承の重要性;複数の「倭人」の存在;南九州を考える;海を渡る倭人たち)

著者等紹介

森浩一[モリコウイチ]
1928年生まれ。同志社大学名誉教授。考古学の泰斗として知られる。著書多数、網野善彦氏との対論もあり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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謙信公

10
「通説」の中にも根拠の脆弱なものはある。思い込みや権威主義を取り払い、古代史を考える上で必要なものの見方を「土地」「年代」「『人』」に分けて解説する。5世紀の人々が巨大古墳造営だけに土木工事技術を使うのでなく、大川の掘削など、その技術が他にも使われた可能性には考えが及ばない。4世紀の日本列島は無文字社会という先入観から、銅鏡に漢字があるだけで中国鏡と思い込む。倭人伝をきちんと読んだ人などはわずか、など耳が痛い。最後に「ぼくの古代史についてのまとまった発言は、たぶんこの書物で終わりになるだろう」と筆を置く。2021/08/31

カットマン

2
著者はいたって謙虚。些細な発見から壮大な妄想説に発展しがちな素人古代史本がある中、俗説の視野の外にある些細な事実をずらーっと解説してくれている。それでも大阪の大川(昔の淀川)が人工の堀江という話はびっくり。河内湖が勝手に堆積されて埋め立てられたと思ったが。2018/07/10

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