内容説明
語り伝えたい、昔話は人類の大切な遺産。世界中の昔話を集めた古典童話集を完全新訳・新編集。「小さな緑のカエル」「魔法使いの王様」「飛ぶ船」「とんまなハンス」など28編収録。
著者等紹介
ラング,アンドルー[ラング,アンドルー][Lang,Andrew]
1844‐1912。スコットランドのセルカーク生まれ。民俗学者、作家、編集者。スコットランドのセント・アンドリューズ大学、グラスゴー大学をへてオックスフォード大学に学び、同大学マートン・カレッジの特別研究員になる。のちにロンドンでジャーナリストとして活躍、ロングマン社の編集顧問となる。『アンドルー・ラング世界童話集』に代表される昔話の蒐集再話のほか、翻訳や詩作をし、創作童話「プリジオ王子」、伝記、それに多数のエッセイや書評記事も書いた
西村醇子[ニシムラジュンコ]
青山学院大学文学研究科博士後期課程満期退学。白百合女子大学ほか非常勤講師、日本イギリス児童文学界理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あたびー
27
#日本怪奇幻想読者クラブ ナイトキャップに最適なこのシリーズも4冊目。今回はネイティブ・アメリカンの哀しいお話が特に心に残った。死んだ妻を忘れられず妻の人形を作った男の話と、きょうだいが父の遺言を守らず置いてけぼりになった弟が狼になってしまう話。それにしても、このカバーは鶯色なのだが、なぜ「きいろの童話集」にこの色を?おそらく文字の白とのコントラストをつけたいためなのだろうな。黄色に白じゃ読めないものな。2021/04/08
片中多恵
7
ポーランド、ロシアの昔話が多かった。3回繰り返しは万国共通なのね。嫉妬に狂った兄やら同僚やらの仕打ちがひどくてびっくり。そして通勤電車で読むとはかどることが発覚した。しばらくこのシリーズを電車の供にしようっと。2011/04/27
cecilia
5
今回はアメリカの民話などもあった。お気に入りは「妖精より美しい金髪姫」虹っていうのがいい。「北方の竜」も予想を裏切る展開で好き。 どの童話も話を膨らませて書けばそれだけで1冊の厚い本になりそう。2011/09/14
北風
3
似たような物語が国ごとによって、ちょっとずつ変化しながら世界に散らばっていくんですね。2010/05/03
くろばーちゃん
2
猫とネズミのふたりぐらしは文句なしで面白かった。その他、子供に聞かせたいと思える話は、とんまだと家族からも蔑まれていた子が成功する話なと数話しかなく、ほとんどが外面的な美しさ重視、結婚が最高の幸せという話だった。冒険物も、自分で困難に立ち向かうというより妖精の導きに従っているだけのような話が多かった。古典として残すのは大切なことだとは思うが、これからの世の中を生きていく子供たちにはやはりどうかと思う。子供に与えるなら、古典童話は精選が必要だと思う。2021/05/08