内容説明
十七世紀の哲学者スピノザがいかに生き、何を書き、論じ、どのように受けとめられてきたかを解説。当時の時代状況やオランダの特異性を紹介するとともに、蔵書目録およびテクストにみられる引用から彼の語学力や教養の限界までも探る。実物大の人物像にせまる評伝の決定版。
目次
第1章 スピノザの生涯(事実関係;スピノザの伝記の典拠 ほか)
第2章 著作(『知性改善論』;『神、人間、および人間の幸福に関する短論文』 ほか)
第3章 主題と問題(人物;場所 ほか)
第4章 受容(『神学・政治論』への批判;実体の単一性 ほか)
著者等紹介
松田克進[マツダカツノリ]
1991年京都大学大学院博士後期課程単位取得退学。哲学専攻。広島修道大学人間環境学部教授
樋口善郎[ヒグチヨシロウ]
1991年京都大学大学院博士後期課程単位取得退学。哲学専攻。大阪学院大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Bevel
5
時代背景に即したスピノザの境遇、テキスト編集の経緯、スピノザ自身の読書歴、頻出する人物、など。漠然としたスコラの用語でうやむやにされてしまう、なんてことはないので哲学的な興味をもっていない人にも勧めやすい。2014/07/08
スミレ雲
3
【図書館本】神羅万象を研究するではなく、あくまで幸福を伝えることを考えた人。だから、倫理としてのエチカなのか。近代科学の祖デカルトを批判的にとらえた人。フェルメールの天文学者をイメージしてしまう。2019/01/20
☆ツイテル☆
2
フライヤー2021/07/04
ひち
0
推奨。どのような著書であるかは序文と訳者あとがきに目を通すと良い。2015/03/25
ハイパー毛玉クリエイター⊿
0
入門とあるからスピノザについて何も知らなくてもわかるかなぁなどと甘い期待をしたが、脆くも裏切られた模様。やはり本人の著作を先に読むべきだったようだ。2013/12/04