内容説明
ダ・ヴィンチの手稿を中心に、ルネサンス期イタリアの食材・レシピ・料理人から調理器具まで、料理の歴史と発展をさまざまなエピソードとともに綴る。
目次
第1章 戦争を生きのびた郷土料理
第2章 偉大な料理人たちの登場
第3章 海外からの作物の流入
第4章 教皇のための料理
第5章 ダ・ヴィンチの厨房
第6章 夢の饗宴
第7章 すばらしきイタリア料理
著者等紹介
デ・ウィット,デイヴ[デウィット,デイヴ][DeWitt,Dave]
作家、編集者、プロデューサー。料理に関する多数の著書があり、特にトウガラシほかスパイスの研究を専門とする。米国アルバカーキ在住
須川綾子[スガワアヤコ]
東京外国語大学英米語学科卒業
富岡由美[トミオカユミ]
横浜市生まれ。青山学院大学文学部英米文学科卒業。外資系企業勤務ののち、翻訳を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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syaori
46
ルネサンスというと西洋文化の一大転換点だけれど、それは食も同じだったはず。ギリシア・ローマ文化の復興と人間再興のなかで「罪の意識を感じることなく」食べる喜びを見出す美食家も復活し、この本で紹介される饗宴は『サテュリコン』で描かれるトリマルキオンの饗宴にもひけをとらぬほど。そんなルネサンスの食を、料理法を初めて明確に紹介したマルティーノの手稿本や世界で初めて印刷されたプラーティナの料理本をはじめとする料理書、ダ・ヴィンチの手稿などから紹介する本。現代風にアレンジしたレシピも紹介されているので試してみたいな。2017/12/12
takao
3
ふむ2021/04/27
茶坊主
3
県立図書館からのお取り寄せ。 信長がらみの本を読んだら、同時代の、ヨーロッパのことが気になりだして・・・と飛躍して。 副題の、ダ・ヴィンチの厨房の部分は少ないけれど、しっかりした資料から、当時の食材や調理法が興味深く解説されている。 米が定着していたことに驚き。 当時のイタリアは、野菜を多く食べることで、ヨーロッパの中では異端だった。 トルコからの影響も大きかった。 へぇ~。 今度は、トルコが気になる・・・ 2017/10/26
しろのあ
2
メニュー的なものだけを知りたくて読み始めたのですが、食にまつわる当時の人々の考えや生活を伺い知ることができて、面白い本でした。食材にも宗教的な理由から、上等な食べ物と下等な食べ物があるというのに驚きつつも、何だか納得。肉は鶏肉がランク的に一番上で、理由は翼があって神の元に近いから。ごぼうや地中に潜っているものほど卑しいという理屈らしい。野菜を食べる習慣もイタリアだけだったみたいですね。