内容説明
東洋文庫既刊『薔薇園』の著者、中世イランの大詩人サアディーによる詩集。多くの物語を含んで、読み物としても興味深く、その長年にわたる旅の経験に基づき、読者を飽きさせない。
目次
第1章 正義・施策・良識について
第2章 恩恵について
第3章 愛・陶酔・熱情について
第4章 謙虚について
第5章 諦念について
第6章 満足について
第7章 訓育の世界について
第8章 健康への感謝について
第9章 後悔と正道について
第10章 祈祷と書の結びについて
著者等紹介
黒柳恒男[クロヤナギツネオ]
1925年愛知県生まれ。東京外事専門学校(現東京外国語大学)卒。専攻ペルシア語学・文学。現在東京外国語大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ロビン
20
13世紀イラン(ペルシア)の大詩人で教訓・実践道徳詩で有名なサアディ―の詩集。サアディ―自身の旅の経験や民話などに取材した喩え話を通して「恩恵について」「満足について」などを説いた十章から構成され、全編イスラムへの熱い信仰に貫かれている。しかしその信仰は決して狭量なものではなく、寛容性に富み、他宗教(本書では主として拝火教徒)の信仰者に対しても親切に振舞うようにと説かれている(偶像崇拝に対しては厳しいことも書かれているが)。どの宗教の信者であれヒューマニズムの宗教者は非情な教えを説かないことの好例と思う。2020/07/28
すいれん
0
王書(シャー・ナーメ)から関連本を検索。驚くほどすんなり入れた。詩や歌って小説よりあっさり馴染む。2015/08/17