目次
人格心理学を始めるにあたって
人格を理解する観点と理論
人格を映し出す―心理査定
人格理論の多様性
人格と集団の心理
人格のはじまり
人格の育ち
人格が閉じるとき
人格とかたり
人格が病み傷つくということ
人格の探求と文化
人格の変容と心理療法
物語にみる人格の変容
人格と存在
人格心理学の展望
著者等紹介
大山泰宏[オオヤマヤスヒロ]
1965年宮崎県に生まれる。1997年京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。現在、京都大学大学院教育学研究科准教授、博士(教育学)。専攻は心理臨床学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tenso_h(堀川てんそ)
7
人格について考えるのは面白いものですね。哲学、脳科学、臨床心理学、文学・・。学際的な知見を交えて様々に語られる本書。14章が最も印象深い。ルワンダでベルギーが行った疑似科学・人体計測がフツ族とツチ族の区別を誇張・固定化したこと。人類の健康と精神性の向上を意図したナチスが何をしたか。 P113:”考えてみると「わたし」は一つの虚構、おそらくは人類が手にした最大の虚構であるともいえる。”の一説をしばらく反芻して暮らそう。2015/08/03
寺内町亭小天狗
2
人格は、どのようにして形成されるのか。人格とは、性格も含む全体的な性格特徴を指し示す。遺伝子要因よりも、現在の生活環境要因が大きく影響を及ぼす。即ち、就く仕事内容や対人関係の影響などが、自分の人格形成をつくりだしている。サリヴィンの人格理論の有名なことばに、〈対人関係の数だけ人格は存在する〉がある。知性や教養のない相手や物欲のみを追求する、それも拝金主義者の対人関係を築くことは、自分もいつしかそのような人格者に無意識に近づく。給料が安くとも、仕事内容が単純であっても、狡い生き方をしないことです。 2016/07/27
まなまな
1
人格の捉え方や人格とは何かについて、心理学における理論や精神疾患について一部まとめつつ書かれていた。著者もはじめにで述べていたことだが、哲学的な記述もあり少々理解が追いつかないものの新鮮だった。2023/04/18
ezura
1
集団の中で心理や発達心理の話が特に興味深かった。人生の正午による葛藤とか今の自分の心理状況がそれな気がして腑に落ちる感じがした。 後半からは心理臨床の話が多かった。2020/04/08
るとすわ
1
備忘のため読了本登録。