本デアル

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620319315
  • NDC分類 019.04
  • Cコード C0095

内容説明

祖父漱石の三部作から手塚治虫のマンガまで活字が生む活字癖。56篇珠玉の書評完全収録。

目次

序 遅読の王のため息
1 妄想癖(祖父三部作の震撼;人工楽園;アジア達人旅行;回転スシ世界一周;神の代理人;プリズンホテル;金色の網;兄貴;あと千回の晩飯;水木サンの幸福論;酒仙;どこかにいってしまったものたち;気まずい二人;モモコさんと僕;日日是好日;今夜も落語で眠りたい)
2 漫画癖(鉄腕アトム;ぼくのマンガ人生;出発点;夢の国のリトル・ニモ;遥かな町へ;李白の月;動物のお医者さん;ハートカクテル;DEATH NOTE;沈黙の艦隊;沈黙の団塊へ;ベルサイユのばら;ドラえもん;マンガ産業論;萌えるアメリカ;戦争はいかに「マンガ」を変えるか)
3 活字癖(言語にとって美とはなにか;敗北の構造;著作権の考え方;怪帝ナポレオン3世;よみがえれ、哲学;渋谷ではたらく社長の告白;それからの海舟;ことばと文化;大衆消費社会の登場;現代社会の理論;戦後値段史年表;戦後日本のジャズ文化;白洲次郎 占領を背負った男;「かわいい」論;ほんとうは日本異憧れる日本人;なぜ、御用聞きビジネスが伸びているのか;一日一書;うらなり;身体から革命を起こす;ラッキーウーマン;人は成熟するにつれて若くなる;漱石俳句集;漱石書簡集;私の個人主義)

著者等紹介

夏目房之介[ナツメフサノスケ]
1950年、東京生まれ。漫画コラムニスト、学習院大学大学院人文科学研究科教授。青山学院大学文学部史学科卒業。1999年第三回手塚治虫文化賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

波多野七月

9
『本デアル』というタイトルからして、思わずツッコミをしたくなる。さらに序文の「とにかく本を読むのが遅い」の一言に、「そんじょそこらの、書評や読書エッセイとは訳が違う」という匂いがぷんぷんとただよってくる。コミックから吉本隆明、ヘッセに祖父である夏目漱石の書簡集。扱う作品のバラエティの豊かさは、さすが夏目房之介というべきか。祖父江慎さんの装丁やデザイン、さらに文字の組み方のセンスは流石。まるで、古き善き時代の活字文化を思わせる。手に取って読むよりも、目で味わいたい一冊です。2014/12/13

ハヤシマ

4
普通のプロなら、こんな本文組版は決してしない。奇抜で独創的だが可読性を無視しているからだ。しかし、一流のプロしかこんな組版はできないだろう。というか、本当にこのまま出版してしまうところが非凡の証。まさに、私がこの本を手に取ったのは、本文組版のレトロモダンな美しさに惹かれたからである。デザイナー祖父江慎さんのお仕事。2013/07/15

May

3
エッセイ側に寄った書評が多いかな。それも、著者にがっぷりと寄ったエッセイが多い。なので、ちょっと嫌になったりもする。あまりに筆者寄りの文章だと共感するのが難しいし、そもそもその本の魅力を伝えているわけではないから、何のために自分はこれを読んでいるんだろうと考えちゃうことがあるから。とはいえ、いくつか読みたくなった本があるので、結局のところ、著者に、勝ち負けでないことは先刻承知だが、負けたのであろう。思っているだけではなくて本当に読んで、本当に負けてやろうと思う。書評を読むたび、いつもそう思っていたりする。2018/07/28

かーだ

0
夏目氏の書評はなるほどと思わされたり、思わず読んでみたくなったりで面白楽しいです。が、この本、決して読みやすいとは言えません(苦笑)2010/01/23

睦月うさぎ

0
ひと昔、ふた昔前の文学好きならつい手にとってしまう装丁かと。内容は活字の本、それからマンガについての書評をまとめたもの。読みたいと思う本も数冊見つかりました。2009/07/20

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