内容説明
日本の方言をあらゆる角度からよみとくテキスト!ことばを見る眼がきっと変わります。私たちが生活のなかで使う「方言」とは何だろう?発音から敬語まで第一人者が平易に解説。
目次
第1部 日本語方言の分布と形成
第2部 現代の日本語方言
第3部 日本語方言の音声・音韻
第4部 日本語方言の文法
第5部 日本語方言の語彙
第6部 日本語方言の談話・行動
著者等紹介
井上史雄[イノウエフミオ]
1942年生まれ。1971年東京大学大学院人文科学研究科言語学専門課程博士課程修了。博士(文学)。現在、東京外国語大学名誉教授、明海大学名誉教授
木部暢子[キベノブコ]
1955年生まれ。1980年九州大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。現在、国立国語研究所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たろーたん
1
東京は標準語と思ってたけど、結構方言を受容していて驚いた。多摩地方の「ウザイ(ウザったいの変化)」、東北・北関東の「チガカッタ(違っていた)→チガクテ→チゲー」、他にも北関東の「~ミタク(みたいに)」、「~チッタ(~てしまった)」「ナニゲニ(なにげなく)」。中部地方から「~じゃん」、静岡付近の「チョー」などもある。流行でも仙台からのルーズソックス、名古屋からの名古屋巻きなど。あと、「見ろ」の分布が面白かった。関西は「みー・み」だけど、中部だと「みよ・みょ」、九州や東北一部では「みれ」。色々あるのだな、と。2021/11/26
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方言に関する体系的そうな本。構成は方言の概観、方言の分布と形成、現代の日本語方言、方言の音声・音韻、文法、語彙、談話・行動。自分が最初この本に求めたのは音韻・語彙という、方言と言われすぐ思いつけるものだったが、本を読むと(当たり前だが文法など)方言的な要素は自分の思っていた範囲よりも広く存在することを学んだ。なお、章末問題は多くが「自分の方言について~」というものだが、東京(≠下町)生まれ東京育ちにとってはなかなか難しい。2022/12/27