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歴史文化ライブラリー
「国民歌」を唱和した時代―昭和の大衆歌謡

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  • サイズ B6判/ページ数 216p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642057028
  • NDC分類 762.1
  • Cコード C0320

内容説明

満洲事変に始まり、しだいに緊迫する戦時体制下、「上から」の流行歌が戦意昂揚のため作られた。政府・軍からメディアと大衆までを巻き込み、次々と登場し唄われる「国民歌」。「うた」を通して戦争の時代を鋭くえぐる。

目次

「戦争の時代」のうた―プロローグ
近代日本の歩みと「音楽」―勝ってくるぞと勇ましく
唱和すべき「国民歌」とは
日中戦争期の「国民歌」―見よ、東海の空明けて
アジア・太平洋戦争期の「国民歌」―みたみわれ
戦後の出発―エピローグ

著者等紹介

戸ノ下達也[トノシタタツヤ]
1963年、東京都に生まれる。1987年、立命館大学産業社会学部卒業。現在、洋楽文化史研究会代表幹事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田中峰和

3
五木寛之氏お勧めの本。戦争による辛酸をなめた五木にとって、軍部が国民を鼓舞するため利用した「国民歌」は苦々しいものだった。とくに公募という手段で量産された多くのものは、審査過程で修正されたらしく、民意が反映されていないようだ。賞金にしても国債や公債で充当され、著作権も陸海軍に献納された。公募の本当の目的は、国民の協力や意識高揚を促すことを主眼とした精神動員を狙いとしていたのだろう。満州事変からしだいに緊迫する戦時体制下、上からの国民歌は政府・軍から大衆まで巻き込み、日本全土を悲劇に落とし込んだのだ。2018/08/07

印度 洋一郎

1
国民歌とは、1930~1940年代に国策遂行のプロパガンダとして作られ、歌われた一種の流行歌。政府や軍部の音頭取りに、レコード会社、新聞社、NHK(当時はラジオ局)が協力する形で歌詞を公募するイベントとして、結構盛り上がっていたようだ。NHKなんかは、開戦後になると戦果が上がる毎に、「戦果ソング(シンガポール陥落とか)」のようなものを作って放送していたらしい。音源が残っているなら聴いてみたいものだ。この政策には、実は「退廃的流行歌撲滅」という裏テーマもあったが、そちらは全然うまくいかなかったとか。2011/02/12

あまたあるほし

1
軍歌やら戦時歌謡ってことで封印されてしまってもったいない曲はたくさんありますからね〜。強制的に愛馬行進曲かけさせてたエピソードなんて日本軍のしょぼりさがでててよいね。他にやることあんだろ笑2010/08/21

onepei

0
好きな歌を好きなように歌いたい。2010/08/22

tu-ta

0
丸木美術館でのコンサート企画「ヒロシマから平和を祈る」で「軍歌」が使われたことへの批判があり、あわてて読んだ。15t年戦争の時代の歌が生まれていく過程に何があったのか、ということはわかりやすく書いてある。それを受け入れた民衆の心情の部分への踏み込みがもう少しあればうれしい。2010/08/08

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