内容説明
日本がファシズム化したと言われる一九三〇年代、映画は戦争どころか平和で活気ある社会を描き続けた。田中絹代、原節子らがモダン・ガールとして登場した映画と戦争の意外な共犯性を論じ、資本主義と戦争の関係に迫る。
目次
一九二〇年代のナビゲーター栗島すみ子(帝国の民主主義の映画―帝国の文脈;社会変容と栗島すみ子の差別化)
日の丸からモダン・ライフへ(満洲事変後の社会と映画;日本映画の体制協調路線)
バビロンの女たち(モダン・ライフとトーキー化;挫折する女たち;モダン・ライフに漂うキナ臭さ)
モラトリアムとしての銃後(モダン・ライフと戦争の連携;戦争との付き合い―表象してもしなくても)
新体制下のスクリーン(近衛新体制に向かう社会;スクリーンの変化―創造性の功罪)
著者等紹介
宜野座菜央見[ギノザナオミ]
沖縄県那覇市生まれ、東京育ち。早稲田大学法学部卒業。映画会社・東北新社勤務を経て、ニューヨーク大学大学院MA取得。2007年、UCLA大学院歴史学部Ph.D.取得。現在、明治大学・大阪芸術大学兼任講師、映像テクノアカデミア講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件