内容説明
マスメディアの総攻撃に抗して、21人の弁護団が明かす事件の真実。問われているのは司法の頽廃である。
目次
1部 光市事件の概要(光市事件―検察・裁判所の主張)
2部 光市事件弁護団に聞く(被告人の供述を中心として;どのような殺害行為だったのか―法医学鑑定をめぐって;犯行の計画性はあったか;この事件の情状について)
3部 司法の職責放棄が招いた弁護士バッシング(司法の職責放棄が招いた弁護士バッシング―光市事件の弁護を担って)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ayumi Katayama
16
とても辛い。辛い。被害者の女性、そして赤ちゃんのことを思うと悲しさと悔しさが込み上げる。まだまだたくさんの人生があったはずなのに突然絶たれてしまった無念を思うと涙が溢れる。ただ。私が涙したのは被害者の方に対してだけではない。加害少年に対してでもある。これは奇怪であろうか。あってはならないことだろうか。2021/08/21
那由田 忠
4
シンポジウムからの記録が主であるが、分かりやすかった。しかし、被害者の首について痕を説明する仮説が、彼女を死に追いやるほどの力を及ぼせたのか、判決が新主張を否定するときの疑問に一切答えていないし、考えてもいないのが不思議だ。否定するだけでは説得力がない。裁判的にはいいのかもしれないが。もう一つの部屋が狭くて派手に争った跡がなく、身体にもそうした暴力が加えられた痕がない。では、一体何が起こったのか、疑問が深まるばかりだ。検察の立証が、無理矢理に得た自白に沿っていて、真実から遠いことは理解できた。2014/10/05
HILOKI
0
司法解剖以外にはあまり説得力がない。2008/04/22