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内容説明
両極端の間を揺れ動き、決して止まる事の無い人生。30代半ばで「自閉症」の診断を受けた精神科医による切実な訴え。
目次
生まれながらの変り者:僅かな期間の“私”(乳幼児期)
大人に笑われない為に:“彼”の出現(小学校低学年期)
「変」だと思われない為に:“彼女”の登場(小学校中学年期)
無視の恐怖と絶望:うつに陥る(小学校高学年期)
いじめによる地獄の日々:うつの悪化と身体化症状の併発(中学校1年期)
生き抜く為の術:“彼”の完成(中学校2年期)
勉強を盾に:“彼”の成功(中学校3年期)
“私”の不在:“彼女”の完成(高等学校期)
“彼女”の支配:“私”に残る傷(大学期)
混乱:私生活と仕事と(就職~結婚期)
限界:試行錯誤-気付き-死
“私”として生き直す:“私”の発見-出会い-そして現在
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごま
10
「脳が壊れた」を図書館で借りた際に、同じ棚にあった本。自閉症の人が精神科医になれるのか、そして務まるのか興味があった。30歳半ばまで理解者に恵まれなかった著者。聴覚、視覚、触覚過敏もありそれらも他者には気づかれにくい。生きていくことは誰もが困難なものだけど、著者の程度は予想を遥かに上回る。そして自閉症がよく知られるようになった今日でも、まだまだ理解されずに苦しむ人がいる。その手助けを生きがいとする著者。つくづく自分の知らないことがあると思い知らされた。当事者の本は貴重で有難い。どうか幸せになって欲しい。2018/02/17
tom
6
自閉症で精神科医という著者。最近話題になることが多いアスペルガーの人かなと思いながら読んだのだけれど、カナータイプだそうだ。どのような違いがあるのか、よく分からなかったけれど、こういう問題を抱えている人たちの大変さが切実に伝わってくる。その上で、この大変さというやつは、多かれ少なかれ、きっと多くの人が抱えているのだろうとも思った。気になる部分はいろいろとあるのだけれど、とても興味深い本です。2011/10/11
fonfon
3
題名に惹かれて購入。カナータイプの自閉症と30歳過ぎてから診断された精神科医の女性の半生記に、彼女を支援されている医師と心理療法士の先生双方のコメント付き。2011/11/04
ななつい
2
号泣しました。2015/07/19
バハティ
2
共感することが沢山あった。人に気に入られて合わせたくて、ものすごく頑張っているのにどうしてもなぜか「ズレて」いて、仲間はずれ。そして人の攻撃から自分を守るために、あるいはどうにか気に入られるためにほかから借りた「仮面」を被る…・そう言えば私も、そうやって自分を守っていた時があったっけ。lobinさんが言葉にしてくれたお陰で、かつての私がやっていた事の意味に名前が付けられた気がする。ありがとう。同じASDの人の支援をしたいというlobinさんの願い、今も叶っていますよ。2013/12/02