目次
第1部 家族の死別を癒す(サラはどこにいるの―自死で大切な人を亡くした人たちへ;娘は私に走ってほしかったはずだ―亡き子との絆は続く;ローラは苦しんでいなかったはずだ―死の意味(家族療法)
お父さんは今何を考えているのだろう―親を亡くした子どもたちへ
そんなふうにお父さんの事を思っていたのか―葬式仏教からの脱皮)
第2部 死別の悲しみとどう向き合うか(私の悲嘆を理解して―公認されない悲嘆;悲嘆という険しい道筋―悲嘆と意味の再構築;なぜ、私の息子が死ななければならなかったのか)
第3部 理論篇(死の現状―ホスピスから「生と死の教育」へ;生と死の教育の歴史、役割、価値;意味の崩壊と再構築)
著者等紹介
ベッカー,カール[ベッカー,カール][Becker,Carl]
京都大学こころの未来研究センター教授。京都大学大学院人間・環境学研究科社会行動論教授。自殺防止カウンセラー・ターミナル(終末期)カウンセラーを歴任。International Association of Near‐Death Studies Journal誌編集委員
山本佳世子[ヤマモトカヨコ]
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程。死生学、特に「生と死の教育」の研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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上高野
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この本を手にする人は、この分野(死生学)の研究者でなければ、身近に「死」があった人ではないかと思う。この本自体は、今まさに悲嘆のさなかにある人のため、と言うより、「死の悲嘆」にある人の周りで悲嘆のケアをする人々のためのものだ。アメリカの研究者を招いた研究会報告が主な内容、それぞれはグリーフケアやカウンセリングの実践例、そのためやや冗長な側面もある。時間がなければ、ベッカー教授の「おわりに代えて」を先に読むのも良い。日本の習慣にある忌み日、死者との対話の意味を再認識できる。2014/07/18