精神分析における境界侵犯―臨床家が守るべき一線

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精神分析における境界侵犯―臨床家が守るべき一線

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  • サイズ A5判/ページ数 288p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784772412216
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C3011

出版社内容情報

臨床家が越えてはならない一線を越えることを境界侵犯という。本書は「境界」に焦点をあてた,その領域では基本文献の翻訳。

臨床家が越えてはならない一線を越えること、それを「境界侵犯」という。本書は、精神分析における「境界侵犯」の倫理的問題について、多面的理解を試みた著作の翻訳である。
精神分析では,従来より道徳性や倫理性の心理的性質とその起源を解明することについて,多くの学問的,臨床的努力が積み重ねられてきた。しかし,精神分析家の多くは,その道徳性の学問的解明に向けたような積極的な関心を,精神分析家自身の倫理的問題には向けてこなかった。つまり,精神分析家は「倫理の精神分析」には熱心に取り組んできたが,「精神分析の倫理」には十分には取り組んでこなかったのである。しかし、倫理をめぐるこの乖離は近年乗り越えられつつある。そして、この克服に重要な役割を果たした一冊が本書であり,この果たした意義ゆえに、境界侵犯に関する「スタンダード」との高い評価も受けた。
この本の美点は,3つあげられる。まず,普段表に出ることのない境界侵犯の事例が,豊富に紹介されていること。2つ目に境界侵犯を起こす治療者を類型化し,それぞれの精神力動を示したこと。そして境界侵犯が生じた際に個人や組織がとるべき対応を,非常に具体的に論じていること,である。
これらについての論述の包括性と具体性を備えた本書は,倫理的な問題が重視されつつある現代の臨床家にとって,欠かせない1冊になるであろう。精神分析的な治療者だけでなく,心理療法家や精神科医など人のこころに関わる臨床家に広く一読をおすすめしたい。

推薦のことば
はじめに
第1章 精神分析における境界概念
第2章 境界と精神分析過程
第3章 分析の仕組み,分析的境界,そして分析的対象
第4章 境界とジェンダー
第5章 精神分析における境界侵犯の初期の歴史
第6章 性的境界侵犯
第7章 非性的境界侵犯
第8章 転移の運命:終結後の境界
第9章 精神分析のスーパービジョンにおける境界
第10章 組織の対応
References
訳者あとがき
索引

内容説明

臨床家が越えてはならない一線を越えること、それを「境界侵犯」という。本書は、精神分析における「境界侵犯」の倫理的問題について、多面的理解を試みた著作の翻訳である。本書の美点は、3つあげられる。まず、普段表に出ることのない境界侵犯の事例が、豊富に紹介されていること。2つ目に境界侵犯をおかした治療者を類型化し、それぞれの精神力動を示したこと。そして最後に境界侵犯が生じた際に個人や組織がとるべき対応を、非常に具体的に論じていること、である。これらについての論述の包括性と具体性を備えた本書は、倫理的な問題が重視されつつある現代の臨床家にとって、欠かせない1冊になるであろう。

目次

第1章 精神分析における境界概念
第2章 境界と精神分析過程
第3章 分析の枠組み、分析的境界、そして分析的対象
第4章 境界とジェンダー
第5章 精神分析における境界侵犯の初期の歴史
第6章 性的境界侵犯
第7章 非性的境界侵犯
第8章 転移の運命:終結後の境界
第9章 精神分析のスーパービジョンにおける境界
第10章 組織の対応

著者等紹介

ギャバード,グレン・O.[ギャバード,グレンO.][Gabbard,Glen O.]
1949年生まれ、米国の精神科医、精神分析家。精神分析や精神分析的精神療法に関する教科書を含む多くの著書・論文あり。演劇で学位を取得したのち医学部を卒業、米国力動精神医学の拠点であるメニンガー・クリニックで長年臨床活動や研究・教育に携わる。現在、米国テキサス州ベイラー医科大学精神科臨床教授

レスター,エヴァ・P.[レスター,エヴァP.][Lester,Eva P.]
1922年生まれ、カナダで活躍したギリシャ出身の女性精神科医、精神分析家。カナダマギル大学医学部精神科教授、カナダ精神分析協会訓練分析家。小児医学・精神医学を専攻、児童思春期・女性のセクシュアリティ・精神分析状況におけるジェンダーと境界に関する論文等、多数あり。カナダ精神分析学雑誌を創刊、編集主幹を務めた。2008年没

北村婦美[キタムラフミ]
1996年、京都大学医学部卒業。精神科医、日本精神分析学会認定精神療法医。現在、京都民医連中央病院精神神経科

北村隆人[キタムラタカヒト]
1993年、京都府立医科大学医学部卒業。2006~2008年、マッコーリー大学哲学科留学。精神科医、日本精神分析学会認定精神療法医。現在、京都民医連中央病院精神神経科(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ennnyo

0
読んだことのない分野で精神分析に関する専門用語が多く、自分には解説が難しく感じた部分もあるが、具体例が多く概観は理解できた。精神分析家という職業の繊細さや難しさや、自身を患者との関係に「巻き込む」ことの危険性は自分の予想以上だった。分析家も一人の脆い人間であり常に客観的立場にいることは難しいと思うし、患者との距離感を測り続ける技術や感性はある意味才能が必要な分野だと感じた。内的・外的自我境界の定義や溶解などについて学問的に諸説あるようで、哲学・医療分野の領域学問が面白く感じた。2012/09/30

あくびこきぞう

0
精神分析・精神分析的精神療法における境界横断・侵犯について概観されている。文献レビューとしても参照するものを探すのに役に立ちそう。なによりこのお二人の翻訳はいつも読みやすいなぁと感心する・・・。マックウィリアムズの二冊も確か彼らだったのでは。2012/02/26

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