出版社内容情報
ディーガン,コープランドら「リカバリー」の先駆者の議論を集めた,精神障害者リカバリーモデルの思想と技術。
精神疾患からの「リカバリー」とは,疾患を経験する前の状態に戻ることではなく,苦痛を経て、それでも夢や希望を携え、人生の舵をとる新たな自分に変化することである。
本書は,精神障害者の当事者運動のなかで発生し,今や世界中の精神医療福祉政策にインパクトをあたえ続けている「リカバリー」の概念について,パトリシア・ディーガン,メアリー・エレン・コープランドら先駆者の議論や,ストレングスモデルで名高いカンザス大学の作業療法士(OT)たちの実践を集めた論集である。
「第1部 リカバリー・ストーリー」では,リカバリーにおいて特に重要な位置を占める「当事者自身の経験」が紹介され,「第2部 リカバリーへの哲学的視点」ではリカバリーの理念を思想史的な文脈から再考する。
そして「第3部 リカバリー原則に基づいた実践と研究」では,当事者自身のリカバリーに伴走するための支援・研究技術が紹介される。
序
PART 1 リカバリー・ストーリー
第1章
内容説明
症状に囚われるよりも人生を楽しむこと、昔の自分に戻るよりも未来に向かって行動すること、「患者」と「専門家」の壁を超えること。精神障害を新たな人生の扉に変える哲学と実践。
目次
第1部 リカバリー・ストーリー(自分で決める回復と変化の過程としてのリカバリー;ユニークなまなざしとチャンスの数々―ピアスタッフの視点から;虹が語り、太陽をつかむ場所―本当の私の色を見つけだす)
第2部 リカバリーに対する哲学的視点(人生の経験は病ではない―狂気を医療の対象とすることがなぜリカバリーを妨げるのか;教育アプローチと作業療法における心理教育)
第3部 リカバリー原則に基づいた実践と研究(地域精神保健領域におけるリカバリーと作業療法;何が私にとって最良の環境か?―感覚処理の視点;WRAP元気回復行動プラン―不快でつらい身体症状と感情をモニターし、やわらげ、取り除く仕組み ほか)
著者等紹介
ブラウン,カタナ[ブラウン,カタナ][Brown,Catana]
PHD、OTR、FAOTA。コロラド州立大学で作業療法においてBSを取得、ニューヨーク大学で作業療法においてMAを取得、カンザス大学で教育心理学研究においてPhDを取得。カンザス大学メディカルセンターの准教授である。主な研究と実践の関心は、精神障害を持つ人々が地域生活の質を高めることである
坂本明子[サカモトアキコ]
久留米大学文学部社会福祉学科講師/NPO法人WRAP研究会理事(精神保健福祉士・コープランドセンター認定アドバンスレベルWRAPファシリテーター)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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