内容説明
20世紀初頭、アメリカ北西部のモンタナで、両親のいない16歳の少女ハティは、おじの遺言をうけ、たったひとり、土地の開拓に挑む。「来年の地」に自分の居場所を求めて。厳しい暮らしのなかの、あたたかな心のふれあいを描いた感動の物語。ニューベリー賞オナーブック。
著者等紹介
ラーソン,カービー[ラーソン,カービー][Larson,Kirby]
アメリカ合衆国ワシントン州ケンモア在住。『ハティのはてしない空』は、2007年ニューベリ賞オナーブックに選ばれたほか、2006年モンタナブック賞をはじめ、数々の賞を受賞している
杉田七重[スギタナナエ]
東京生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。小学校での教師経験を経たのち翻訳家として、児童書、YA文学を中心に、一般ミステリ・サスペンス、ノベライゼーションの翻訳まで、フィクションを中心に幅広く活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
41
20世紀初頭、アメリカ北西部のモンタナで、両親のいない16歳の少女ハティは、おじの遺言をうけ、たったひとり、土地の開拓に挑む。「来年の地」に自分の居場所を求めて。厳しい暮らしのなかの、あたたかな心のふれあいを描いた感動の物語。ニューベリー賞オナーブック。2020/08/27
ぶんこ
40
大草原のローラよりは後の第一次世界大戦の頃、幼い頃に両親を亡くし、遠い親戚の家をたらい回しにされてきた16歳のハティに、会った事もない伯父からの遺言が届く。モンタナで政府払下げの土地に、10ヶ月以内に500本近い柵を立て、広大な土地を耕し収穫する。それを成功させる事が条件という厳しさでしたが、根無し草のハティに初めて訪れた確かな居場所。襲い来る自然の猛威、戦時中の対戦国ドイツに対する敵意の強さ。在米ドイツ人への迫害にも胸潰れそうでした。辛い事ばかりではなく、隣人たちとの助け合う姿が素晴らしかった。2018/07/12
まいん
15
再読。孤児で親戚の間を転々としていたハティがモンタナからおじの手紙をもらい、土地を自分のものにしようと隣人たちと助け合う話。結局トラフトはいい人なのか悪い人なのか……。カールの「あんたはうちに来る」が好きです。2019/06/06
カタコッタ
11
モンタナ州の過酷な気候風土。隣人と助け合いながら逞しく成長する少女ハティの物語。タイトルの様にはてしない空には限りない希望がある。とても良い本だ。このところ鈴木出版の本(この地球を生きる子どもたち)を読んでいるが、外れがない。こだわりを持って本作りをしている出版社の様で好感が持てる。2018/11/23
tellme0112
9
この子なら大丈夫、と思えた。生き生きしてる。人間は何のためにいきるのか、を考えた。隣人との交流、助け合い、何よりも得難い。苦しいときごそそばにいるような関係を築けるなんてすてきだな…勇気ある2017/09/27