内容説明
男/女の二色刷から、個性の光る多色刷の社会へ。「育つ」から「シューカツする」、そして「ケアする」までの身近なできごとをジェンダーの視点から見なおし、「あたりまえ」をくつがえす。
目次
社会学とジェンダー論の視点
育つ―子どもの社会化とジェンダー
学ぶ―教育のプロセスにおける性差別を考える
語る―ことばが開く新しい社会
愛する―恋愛を“救う”ために
シューカツする―新しい働き方を考える
働く―労働におけるジェンダー格差
家族する―現実が変える「家族」
シェアする―共同生活とジェンダー役割
遊ぶ―男らしさの快楽とそのゆくえ
悩む―移りゆくジェンダー観のはざまで
装う―ファッションと社会
つながる―友人関係とジェンダー
闘う―戦争・軍隊とフェミニズム
移動する―グローバリゼーションがもたらす新しい関係
ケアする―ケアはジェンダーから自由になれるか
著者等紹介
伊藤公雄[イトウキミオ]
京都大学大学院文学研究科教授。文化社会学専攻
牟田和恵[ムタカズエ]
大阪大学大学院人間科学研究科教授。家族社会学・ジェンダー論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あおい
11
課題のため。一部のみ。ジェンダーと戦争のところが面白かった2019/01/31
井の中の蛙
5
主に15の観点におけるジェンダーについて書かれています。本でジェンダー論に触れるのは初めてでしたが、よくまとまっていて良かったです。個人的には、恋愛・家族・遊び・ファッション・友人関係に関する章が興味深く読めました。男性として生きていて、盲点になっていた問題も見受けられたので、定期的にジェンダーに関する本を読んでいきたいと思いました。この本は2015年発行のもので、中で扱われているデータは2000年代のものが多かったように感じたので、既に今のジェンダー観はまた少し変わっているのではないかとも感じました。2023/12/10
PONSKE
4
15の異なるテーマでジェンダーについて論じられています。「就職」「家族」「ファッション」、最近なら「SNS」など…ほとんどのテーマは多くの人に関わる日常的なもので、知らず知らずのうちにジェンダー規範に縛られているんだなと思いました。身近だったので、学校という公平な場の、「隠れたカリキュラム」によるジェンダー格差は面白いなと思いました。(生徒会長に男子、副生徒会長に女子がなりやすいなど。) ふとテレビで見た、幼稚園児のブラウスが男の子は青、女の子はピンクであるのも関係あるかもと、当たり前が違って見えました。2017/02/15
なーり
3
ジェンダー論と社会学を学ぶための入門書。コラムを含め、新しい視点にいくつも気付かされた。このあたりが今ジェンダーから社会を考える時に前提となる基本的な事柄や考え方になるのだろうか。2018/09/24
昌也
2
全訂新版らしい。読み継がれる本2021/10/03