内容説明
古典芸能の世界は日本映画にとってまさに母胎であった。異なるジャンルのあいだで、題材や音楽、美術、俳優などが行き交いながら、どのように再解釈され、再生したのか。古典の引用と再生。
目次
総論 映画のなかの古典芸能
1 神話から中世まで(「宗教映画」というジャンル;『源氏物語』と映画・演劇―王朝の世界;黒澤明『虎の尾を踏む男達』と能『安宅』)
2 語り物の系譜(人形浄瑠璃と映画―語り物の映像化;“仇討もの”と“御家もの”の時代性と物語性;「チャンバラ節」考―映画音楽と純邦楽;忘却された音―浪曲映画の歴史とその意義)
3 恐怖と因果と(怪談映画の系譜―歌舞伎の「世界」からの視角;八犬伝映画と古典の再生―勧善懲悪のゆくえ;黙阿弥ものとその周辺)
4 笑いの源泉(喜劇の水脈;映画のなかの寄席芸人)
著者等紹介
神山彰[カミヤマアキラ]
明治大学文学部教授。専攻は近代日本演劇
児玉竜一[コダマリュウイチ]
早稲田大学文学部教授。専攻は歌舞伎研究と批評(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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