内容説明
ローマ世界最大の歴史家リウィウスが、建国以来の歴史を臨場感あふれるタッチで描いた編年史。
著者等紹介
毛利晶[モウリアキラ]
神戸大学文学部教授。1947年京都府生まれ。1979年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。1983年マールブルク大学博士(Dr.phil.)。1997年静岡大学人文学部教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roughfractus02
7
ローマの勢力が拡大すれば歴史の時空も広がる。ローマ・ガリア戦争での200年近い苦難は、貴族から民衆に至るまで、ローマの外を異界でなく地続きの世界と捉える世界観を形成する機会となった。ローマが独立した世界でなく、イタリア半島の一部を占める都市国家であることを知ることは、地続きの他の国家との戦争の可能性に対峙することと同義となる。本巻は、ローマが半島に勢力範囲を拡大して行くことで形成されるこの時空を、著者の賛辞を添えて記す。前1世紀に生きる著者が過去としてそれら出来事を扱う歴史は、この時空にぴったり寄り添う。2022/07/14