目次
第1章 時間を知る(時間は感性が作り出している!?;時間の知覚は感覚器官を持たない ほか)
第2章 人間にとっての時間(誰もが体内時計を持っている;人間の視覚は約0.1秒遅れている ほか)
第3章 心の時間の特性(心の時間は伸縮する;子供の時間と大人の時間 ほか)
第4章 時間と錯覚―0.1秒前の世界(私たちが見ているのは少しばかり過去;知覚の対象によって見えるまでの時間が変わる ほか)
第5章 時間のカスタマイズ(今は今でしかあり得ない;人は時間を楽観的に使っている ほか)
著者等紹介
一川誠[イチカワマコト]
1965年生まれ。1994年大阪市立大学文学研究科後期博士課程修了後、カナダのヨーク大学研究員を経て1997年より山口大学工学部で講師、助教授を務める。「時間学」に興味を持ち、山口大学時間学研究所のメンバーとなる。現在、千葉大学文学部行動科学科准教授。日本科学未来館「時間旅行展」のサイエンスナビゲーターとして活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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デビっちん
21
時間は相対的。時計の時間はどんな環境でも同じ時間を示します。一方で、感じられる時間は、色々な要因によって長くなったり、短くなったりします。本書では、心理学から見た人間が感じられる時間の特性と受信機関の錯覚から、その要因を説明をしています。身体の代謝が感じられる時間の速さや長さに影響していたんですね。内的時計と時間の時計は逆の関係だったんですか。また、空間や時間に対する錯覚があることが、物理的な時間や空間とは異なる体験を生み出すこともわかりました。感覚的な時間を伸ばすには、何ができるだろうか?2016/07/26
Yuichiro Komiya
7
時間の感じ方に関して、様々な観点から見たエッセイ集。時間の感じ方というのは、視覚、聴覚などに負けず劣らずあやふやで不確かなものらしい。「感じられる時間の長さを引き伸ばしたい時は、認知されるイベントの数を増やすこと。」2021/06/06
Q-Q
3
何を意図したものか、まったく分からず。途中でかなりの紙幅を錯視に割いており、時間論自体はそっちのけで、時間と錯視との関係もはっきりせず、四章の終わりでは研究者が足りないとか愚痴っているし、なんなのという感じでイラついた。タイトルから予想した内容とも違い、結論もよく分からなかったが、時間の使い方を指南するビジネス書だというならまだ納得できなくもないが、それにしても…………ねぇ。あとは二十億回の心拍で、生物は寿命を迎えるとか、まあ本筋と違う部分の雑学では、なるほどとは思ったけど、それだけ。2010/12/22
nanagou
1
体感時間の話から知覚に関する錯覚の話まで、興味深い内容でした。2016/08/11
milow
1
この本を読んでからの「世界から猫が消えたなら」を読むと、つなかっていて考えることができた。2013/01/28