... 漕げや海尊」の後日談という形で書かれているんで、そっちのことにちょっと触れますと、ぼくは、「漕げや海尊」には全く感心しなかった。というのは、主人公橋田という人物に、いかなる意味でも共感が持てなかったわけです。何でこんなつまらない男のこと ...

... 漕げや海尊」(講談社)である。この小説(と言うべきか評伝と言うべきか)は、作者の友人である一人の民放ディレクターの,食道癌による死にいたる半生を,一見淡々と,しかし実はかなり複雑な工夫をこらした構成で物語った作品だが,その一部に、作中の主人公 ...

三月「ルカ伝」(文學界)、七月「漕げや海尊」(群像)、八月「遠藤さんから教わったこと」(海)、書評「バッハの音符—庄野潤三『御代の稲妻』」(群像)九月「戸来」(文藝)、「うるわきさも」(文學界)、十二月「あの影は渡り鳥」(別册文藝春秋)、「六丁目 ...

... 漕げや海尊』進武田百合子『犬が星見た』(中央公論社) c 瓜生卓造『日本山岳文学史』(東京新聞出版局) 2 小説、紀行、評伝的随想と分野そ違え、それぞれに筆を尽して人間を描き出し、立ち上らせているところが魅力。面白かったという読後感が実に爽快で ...

... や記録などもモンタージュしつつ描いた『漕げや海尊』三一〇枚は、小説にとって大事な原初的な何ものかを読む者に与える。奇妙ないい方だが、それは、作者の作中人物に対する「愛」の深さとでもいうべきものだろうか。長い間の友情と不意の死によって ...

... 海尊」を制作した経緯については、同じくもと朝日放送のプロデューサーだった作家・阪田寛夫が、小説「漕げや海尊」(講談社昭 5 )に書いている。小説形式のもと、横田雄作も「橋善男」の名で登場するが、全体として実録風で、秋元松代は実名で登場する ...

... 海尊」(「放送朝日』昭 3602 )に付された作( 2 )横田雄作がラジオドラマ「常陸坊海尊」を制作した経緯については、同じくもと朝日放送のプロデューサーだった作家・阪田寛夫が、小説『漕げや海尊』(講談社昭 54 )に書いている。小説形式のもと、横田雄作 ...

... 海尊』がラジオドラマとして発表された時、その演出を担当したのが主人公だった ... や自負や悲哀などを、読者に感得させるにしては(もしそれが感得されれば、それが ... 漕げや海尊』(「群像」)となると、作者は一体何を書きたかったのか、読み終えて首を ...