出版社内容情報
「国民主権」はフランス革命のなかで市民憲法原理として成立した法イデオロギーである.その国民主権の理念が,近現代の憲法史において「人民主権」と対抗しながらどのように展開したのかを究明する.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
6
「ロベスピエールは…反革命に有効に対処しつつ革命をすすめるという観点から、国民公会をこえて進もうとするサン・キュロット運動自体を批判していた…「人民は崇高なものであるが、個人は弱い。政治的動乱、革命的混乱の間においては、一つの結集点が必要です。総体としての人民は、自治することができません。この結集点は、パリにおかれるべきです。そこにこそ反革命家をつれ戻し、法の剣のもとで首をはねるべきです。そこにこそ革命の本部がおかれるべきです…」ここには、民衆運動の限界について厳しい指摘がある」2018/05/26