岩波の子どもの本<br> 百まいのきもの

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岩波の子どもの本
百まいのきもの

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  • サイズ A5判/ページ数 1冊(頁/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784001100389
  • NDC分類 E

出版社内容情報

毎日同じ服を着て学校に来るワンダが,家には「百まいのきもの」があると言い張るので,同級生のペギーとマディーは,からかわずにはいられません.…「いちばん大切なこと」をしみじみと語りかける名作絵本.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

wildchild@月と猫

39
私が幼かった頃、何故か取りつかれたように何回も何回も読み返していた絵本。本当に懐かしい何十年ぶりかの再読!ワンダとは全く違う境遇でありながら、同じように周囲との異質感を感じていた子供だったからかも知れません。大人になっても記憶に残っていた物語の情景は、ワンダという風変わりな少女と、彼女が描いた美しいきもの。そして少女たちが登校する朝の、色鮮やかな美しいきものがキラキラ光る姿。偏屈じいさんが住んでいる黄色い丘など、話の内容よりも色彩や独特の挿絵が印象的でした。2015/06/20

ほりん

33
【みんなで絵本】ペギーとマディーは,ふとしたことからワンダをからかうことを始めます。マディーはいけないことだと思いながら,親友のペギーを止めることができません。このからかいの背景には,ワンダが貧しく,姓名がかわっていること(おそらく移民)があります。ワンダが住んでいるところも寂れた貧しい地域です。人を傷つける行為は,決してやってはいけないし,傍観するのも同罪。切なく重い物語ですが,最後には希望のプレゼントが。この絵本の魅力は絵でもあります。パステル調の美しい絵が少女たちの姿を優しく描き出しています。2015/04/13

昭和っ子

25
石井桃子さん訳の、古風な言い回しが魅力的。豊かになったアメリカ、そこで生まれた子供たちは親が苦労した時代はもう知らない。後から移民してきた一家との格差を、悪気もなくあげつらってしまう。それでも「百まいのきもの」の美しさを素直に評価し、ワンダを傷つけてしまっていた事へのお詫びの気持ちを手紙に託そうとする少女達の思いが良い。少女達が訪ねて行くワンダの住んでいた家の地域はたぶん移民街で、言葉があまり分からないと思われる老人もすんでいる。アメリカでも、こういったストーリーを子供に触れさせるのは大事な事なのだろう。2013/12/22

ochatomo

21
新訳「百まいのドレス」と読み比べ こちらが判型・字が大きく、挿絵の反転が多数 呼び名はマディ―だった(新訳マデライン) 言葉は、とび色、べに色、もも色、しゅす、小づかいさんと古くても、ストーリーや文の描写、挿絵はスマート、訴えるものがある 訳者あとがきなし 元本1944年 1954刊2021/02/06

ひなきち

21
ほんのささいな他人との「違い」。からかいから始まるいじめは、残念ながらどの時代、どこの場所でもはびこっている。ワンダが持っている百まいのきものは、確かに存在した。それがわかったとき…罪悪感に苛まれる。本当は友達になりたかったマディーとペギー…最後は一緒に涙してしまった。二度とはかえらないほろ苦い青春を思い返したとき、淡い色彩のこの絵本が、まっさきに頭に浮かぶだろう。2016/08/06

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