出版社内容情報
通俗的な教訓を滑稽奇矯な筆致に包んで世相風俗を描き,江戸中期に大流行を見た談義本.その平明な口語文は,寄席の講釈を聞くような雰囲気を作り出している.標題作の他,「労四狂」「成仙玉一口玄談」を収める.
内容説明
近世の都市文化が爛熟し、江戸が最も江戸らしくなった時代。滑稽な「語り」の文芸が庶民の間に笑いの渦を巻き起こして、江戸戯作文学の出発を告げた。落語や講談の祖先である。本書は「談義本」と呼ばれるこれらの作品群から代表的な5編を選んで収録した。付録として『風俗文集』を収録。