岩波文庫<br> 評論集 滅亡について 他三十篇

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岩波文庫
評論集 滅亡について 他三十篇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 374p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003113417
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

作家武田泰淳(一九一二―七六)は,一兵士として中国へ渡り,上海で敗戦を迎えた.その時の屈折した心境を日本と中国の違いに着目して綴った評論「滅亡について」(一九四八)は,泰淳の出発点であるとともに,戦後文学がうんだ記念碑的作品である.生涯,文学者としていかに社会とかかわるかを追求したその文学論・作家論の精髄三一篇を収録.

内容説明

作家武田泰淳は、一兵士として中国へ行き、敗戦を上海で迎えた。その時の屈折した心境を日本と中国のちがいに着目してつづった評論「滅亡について」は、泰淳の出発点であるとともに、戦後文学がうんだ記念碑的作品である。生涯、文学者としていかに社会とかかわるかを追求したその文学論・作家論の精髄31篇を収録。

目次

支那文化に関する手紙
勧善懲悪について
中国の小説と日本の小説
魯迅とロマンティシズム
谷崎潤一郎論
井伏鱒二論
玩物喪志の志―川端康成小論
作家の狼疾―中島敦『わが西遊記』をよむ
吉川英治論―業深きなかより
「あっは」と「ぷふい」―埴谷雄高『死霊』について
三島由紀夫氏の死ののちに
作家と作品
私の創作体験〔ほか〕

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

109
情熱的な言葉で語られる文学や作家、社会、宗教への想い。評論集と銘打ってあるが、私には武田泰淳の肉声をそのまま文章にした本のように感じた。この作家のバックボーンは中国での戦争体験と仏教だと思う。特にすべてものは過ぎ去ってしまうと言う仏教の諸行無常の哲学が、この作家の書く文章には浸透している。それによって作品に深みと壮大さが加わっているのだ。一番心を動かされたのは三島由紀夫のことを書いたエッセイだった。ユーモラスな口調の中に自死した三島への哀惜の念をにじませて、人間三島由紀夫の姿を鮮やかに描き出していた。2015/07/31

やいっち

65
21日に読了。少なくとも2016年1月以来の再読。中国やアジアの古今を、つまりは足元を見るべし。本書に限らず、加藤陽子の本や、倉沢 愛子著の『増補 女が学者になるとき: インドネシア研究奮闘記』 (岩波現代文庫 )を読み始めたのも、その一環である。2022/11/21

ぼっせぃー

4
「滅亡について」「勧善懲悪について」「無感覚なボタン」「限界状況における人間」「魯迅とロマンティシズム」「作家の狼疾」「「あっは」と「ぷふい」」「作家と作品」「L恐怖症」「私の創作体験」「私をもとめて」「諸行無常のはなし」「わが思索わが風土」。武田泰淳はヒクツでヤラシイところの大きい作家でそこが良いと思っていたのだが、それは戦後作家としての武田の姿そのままで、しかし諸行無常を説く、僧に回帰せんとする武田泰淳もまた結局ヒクツでヤラシかったので良かった。2020/09/19

糸くず

4
非凡でありながら凡俗。雄大でありながら卑小。武田泰淳の言葉は、相反する有り様をそのまま抱え込んだ、どこかふらふらとしてみっともない姿をしている。その原点は、川西政明の解説にあるように、「中国人を殺したほうの側に立ってる人間」の自覚、「罰が与えられている」人間の自覚にあるのだろう。戦場において、泰淳は、近代の日本が搾取し略奪し無視してきた、生きた「他者」としての中国人の姿を発見した。そして、その衝撃を自らへの「罰」として刻みつけた。泰淳の言葉のみっともなさこそ彼の誠実なのだと思う。2019/07/03

やいっち

4
戦争法案が通過。憲法の改悪も目前。戦争を知らない連中が突っ走っている。だからこそ、戦争を知る世代の本を読まないと。日本(軍)が中国でどんな野蛮なをやったかは、当事者らに聞くしかない。2016/01/04

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