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岩波文庫
ロランの歌

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  • サイズ 文庫判/ページ数 291p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003250112
  • NDC分類 951
  • Cコード C0198

出版社内容情報

本書は,皇帝シャルルマーニュの家臣として勇名を馳せた名将ロラン伯と,スペインの地を統べる異教の王マルシルとの激烈な合戦を唱った雄篇である.フランス中世の戦記物語には数多くの作品が残されているが,「ロランの歌」は中でももっとも古いもので,文学史的・歴史的にきわめて重要な位置を占めている.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

33
ロンスヴォーの戦いとシャルルマーニュによるサラゴス開城を描いた勇壮な武勲詩。ロランが清清しいくらいに体育会系なので所々に笑いのツボがありますが、頭を「真っ二つに断ち割り」「鞍をも切り」「馬の背骨を切り裂けり」という戦闘場面はけれんみ溢れていて気分も高揚してきます。サラゴス開城後、改宗しなかった人々を火焙りにしたりイスラム寺院を打ち毀したりしていてレコンキスタの闇を見た気持ちになりますが、脳漿や骨まで飛び散る戦いの勇壮さに引き込まれ、結局は騎士たちと一緒に鬨の声を上げながら読んでいました。「モンジョワ!」 2016/06/07

misui

14
フランス最古の叙事詩。シャルルマーニュ(カール大帝)によるレコンキスタの一局面を、勇士ロランの活躍を中心に描く。活躍といっても酷くて、殿軍を任されて退却中、敵襲を受けて同じ十二臣将のオリヴィエが救援を求めるようロランに言うくだり、「凄い数の敵が来たから角笛を吹いて救援を呼んでくれ」「騎士の名が廃る」「いや吹けよ」「やだ」「吹けって!」「うおお燃えてきた!」とかやってて笑う(全滅する)。敵を馬ごと両断する剣とかすごいんだけど、キリスト教を大義名分にした騎士道の頭に筋肉が詰まりきったあほらしさが…。2016/05/10

讃壽鐵朗

7
どうしても欲しくていたら、Book offで見つけて驚いた本。叙事詩だから退屈になり途中で止めるだろうと読み始めたのだが、その訳の流暢さに魅入られて一気呵成の感じで読んでしまった。かつて読んだ平家物語を思い出した。2015/04/13

がんぞ

7
キリスト教も宗教改革以前で若いが、イスラム教はもっと若い。そのイスラム教に武力で改宗を迫るのは無理だといつになったらわかるのだろう。天使の助けを得てシャルルマーニュ大王は大勝し凱旋するが、ロラン戦死の報を聞いて婚約者オードは悲しみで絶息する。この悲劇がアクセント。裏切りの謀殺者ガネロンは無罪放免になりかかるが、決闘によって理非が糾され残酷に処刑され保証人三十人も処刑となる。歌舞伎が和解に終わるのが多いのに対し西欧演劇はハムレットの結末などに見られるように殺し合いで決着することが多いとドナルド・キーンは言う2012/10/08

ホームズ

6
ガロンヌの裏切りにより次々と倒れていくシャルルマーニュの十二臣将の姿が良かった(笑)ロランの親友オリヴィエ、大司教チュルパンの最期の場面が良かった(笑)こういった古典の歌ってなんだかとても迫力がありますよね~(笑)2010/05/04

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