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岩波文庫
光あるうちに光の中を歩め (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 106p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003261941
  • NDC分類 983
  • Cコード C0197

出版社内容情報

キリスト生誕百年後,ローマ帝国統治下のキリキヤを舞台に,二人の男のそれぞれに異なる求道遍歴の生涯を描いたトルストイ(一八二八―一九一〇)の名作.人生の根本問題を力強く簡潔に織りこんだ原始キリスト教時代のこの物語は,世の塵におおわれたキリスト教を純な姿に戻すことを使命としたトルストイズムの真髄を十二分に伝える.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

lily

79
人生は幸福質量保存の法則、幸福エネルギー保存の法則。永遠に続く天国もなければ地獄もない。結果オーライスタンプを増やしてポイントに応じてご褒美が貰えたら、人生よく出来ましたと髪を撫でてくれる人がそばにいたら、それでいいじゃない。2021/05/08

川越読書旅団

38
“救い”と“つまずき”の典型を描く、キリスト者の価値観を理解するにお薦めな作品。2018/05/26

さっとる◎

35
時代と場所が変われども人間は変わらない。さまざまな娯楽や楽しみを考え出しながらも倦怠を覚え、名声や富を追い求めながら本当の生の喜びとは?と自問する。宗教がその根本的な問題に対する1つの解答なのは確かだろう。現実の生活、義務、手に入れたものへの執着や同じものだけでは満たされなくなる心。すべて疲れたる者、また重きを負える者はわれにきたれ、われ汝を休ません。魅力的ではあるが、どちらを選ぼうと違う種類の苦悩が待っているだけの気もする。隣人を心から愛するのは難しい。そう思う私の真理と平安はまだ遠い(笑)2016/01/17

白義

15
トルストイが自作リストに入れるのを拒んだという逸話がある通り、小説としても思想的対話劇としても決して完成度はよくない。神の国の、原初的理想を語るパンフィリウスは尊いが、我々の属する物質文明の立場を代弁するユリウスや医師の方が雄弁に映り、問題を投げ出しただけにも見えるし、小説としては対話ばかりで動きがない。だが、双方の世界観を切り詰めながら、それでも人生の苦悩に対する回答をキリスト教的なユートピアに賭けたトルストイの、葛藤と決断がありのまま再現されているような、荒削りの美しさがある2014/07/31

たつや

11
薄い本なのに、内容は深く、一読では理解できませんでした。トルストイ本人はこの作品をトルストイの全集に入れないで欲しい、作品として、認めないと、発売後に言ってたそうですが、なぜだろう?キリスト教徒を批判していると勘違いされたくないからだろうか?でも、それは作品の構成上、批判する人物が必要だったからで、トルストイ本人と、本作がキリスト教を愚弄しているようには感じませんでした。「人生は魂の望むものを与えてはくれない。」など、ちょっと、心に響くものもありました。2016/04/12

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