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岩波文庫
インド思想史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 326p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003326619
  • NDC分類 126
  • Cコード C0110

出版社内容情報

広い視野でインド思想を眺めわたし,その主要なテーマを原典からの引用,原典の簡潔な要約を適宜まじえることによって解き明かした,インド学の世界的泰斗J.ゴンダ(1905-91)によるコンパクトな概説書.

内容説明

広い視野でインド思想を眺めわたし、その主要なテーマを原典の簡潔な要約・引用をまじえ、原典自らに語らせる形で説き明かし、その歴史的展開を跡づけた密度の濃いコンパクトな概説書。一般読者はもとより、インド思想研究者にも多くの示唆を与える、インド学の世界的泰斗J.ゴンダによる奥行きの深い基礎文献。

目次

ヴェーダ―潜在力への信仰と祭式、神々との交流
ブラーフマナの思弁
最古のウパニシァッド―梵と我
古期ウパニシァッド―輪廻、業、ヨーガ
ジァイナ教
仏陀
小乗部派の仏教
大乗―空観
第二期のウパニシァッドとマハーバーラタ
バガヴァッド・ギーター
古典サーンキヤ
古典ヨーガ
革新的思想と唯物論

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

42
印度の思想史を俯瞰した一冊。といっても範囲はヴェーダから六師外道、古典サーンキヤまで。内容は印度哲学を復習するつもりで読んだのが、どうも説明が難解。例えば自分の読み込みが足りないせいか、例えばサーンキヤだとプルシャとプラクリティの関係性がよくわからないとか。忘れかけていた記憶を必死で掘り起こして読む。あと一つ一つの触れている範囲の選択がよくわからない。上座部だと説一切有部、大乗だと中観派だけとか、六師外道の選択とか。あくまで初心者向けではなく、印度哲学をある程度勉強した人が読み返すような一冊に感じた。2015/06/10

lily

41
インド思想のチャートの始めに置いておいていい本。これを読んで内なる泉が湧いてくるか試してみるといい。私は否だったけど、体系を知るにはカバーできるだろう。バクティ(bhakti )という言葉はとても気に入ったので覚えておく。2019/07/13

Akiro OUED

5
派生デカルト:神の存在を思惟する我は実在する。ウパニシャッド:梵我一如。ヨーガに励み自己探求すれば、神の摂理が解る。我が先で神は後。ヒンドゥーとイスラムの反りが合わないはずだ。自分の特権的身分保全を探求すれば、国民を理解できるはずだと、梵我一如を誤用している輩が目立つ。2024/04/01

カマタ

4
自分なりに噛み砕いて読んではみたものの、ど素人には難解だった。シッダールタが説いた仏教と現在日本に流布している仏教とが非常に異なっている点は興味深い。彼が具体的な解脱への道すじを示すことなく、各々が自分自身で解脱への道を歩むことをよしとしたために、涅槃の境地に到達できた弟子たちがそれぞれの解脱の方法を説き、同じ仏教のなかでも様々な宗派が生まれてしまったのかな、と思った。また、シッダールタが説法をしていた際には思いもよらなかったかもしれないが、そのために仏教は新興宗教に利用されやすい宗教でもあると感じた。2013/11/29

壱萬弐仟縁

4
「インド人は、人間の知覚や理解を超えたあらゆるものに勢力を感じ、自分たちの自由を妨げ、活動を阻止できる力を認め、これに対して恐れを抱いた」(11ページ)という。日本人は、今、原発の暴走を食い止められず、インド人のような謙虚さが求められている気がする。「生→死→生・・・・・・という循環が、あたかも雨として降下し、蒸発し、再び降下する水の循環に対比される」(69ページ)。この循環を絶ってしまった産業文明のあり方がウパニシャッド哲学から逆に学ぶこととなる。その他の宗教も紹介されているが、結局、人間の傲慢に自戒。2012/08/05

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