岩波文庫<br> 国家論

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国家論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 213p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003361566
  • NDC分類 135.2
  • Cコード C0110

出版社内容情報

人が生まれながらに持つ自然権の調整を通じてその成員に安全と平和を保障する機構が国家である.だが,人々が無気力である故に平和であり,隷属のみを事とする国家は国家ではない.最晩年のスピノザ(一六三二―七七)はこう説いて,各人が「他人の権利の下にある」と同時に「自己の権利の下にある」ことがいかにして可能かを追求した.

内容説明

人が生まれながらに持つ自然権の調整を通じてその成員に安全と平和を保障する機構が国家である。だが、人々が無気力である故に平和であり、隷属のみを事とする国家は国家ではない。最晩年のスピノザ(1632‐77)はこう説いて、各人が「他人の権利の下にある」と同時に「自己の権利の下にある」ことがいかにして可能かを追求した。

目次

自然権について
国家の権利について
最高権力の所管事項について
国家の目的について
君主国家について
貴族国家について
民主国家について

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

36
ルソーもスピノザも感性的存在として人間を定義づけたがその本質に対しての見解は正反対だ。前者が性善説に基づくならば、後者はホッブスの人間観に乗っ取り、自己利益の追求のために人と関係を結ぶとする。特に人々の無気力や無関心が隷属の平和を生み出しているという指摘は政治に対しては今の選挙への関心度が新聞や世論で取り出される現在にも通じるなかなか、鋭い。スピノザが民主制に対しての見解が彼の逝去によって永遠に知ることは無くなってしまったことは逆に私達へそのことについて考える余地を与えている。2013/07/17

加納恭史

21
「神学・政治論」を読んで政治に関心があることを知る。1670年以降彼はハーグに居住し当時の政治家たちと交遊し、政治問題の探求に向かう。彼は自然状態の政治から紐解いて、君主国家、貴族国家、民主国家について語る。自然状態では、一切の物は皆おのれのなしうることをなす十分な権利を持つ。この権利は力の別名である。この権利が自然権。しかし自然権は一般に、理性によってではなく盲目的感情によって規定される。各人がその自然権により自己の利益を肯定し、自己の権利を主張すれば、他人の利益を否定し、他人の権利を侵害する。2023/06/06

壱萬弐仟縁

20
1677年初出。「人間が和合して生活し、そしてその法が侵犯されることなく維持される国家が最善の国家なのである」(58頁)。敵対の地域社会であるなぁ・・・。「戦争は平和のためにのみなされるべきであり、したがって戦争が終れば武力行為も終熄しなければならない」(82頁)。そもそも、人殺しである戦争に大義はない。平和を望むなら非戦であろう。また、富者たちに貨殖欲は持つようにさせること。この欲は自分の財産を正しい方法で増大し、栄位を獲得し最大の恥辱を避けることに努力するから(181頁)。この部分は承服できないなぁ。2014/01/28

chanvesa

18
コナトゥスの衝突としての自然状態から、いかに社会契約としての国家を形成するかは、政治形体に依らず、理性へ誘導する理念と、多元主義を前提とした方法論が展開されるのが面白い。貴族国家においても合議体が重視される。「国家の最高権力は会議体全体のもとにあるのであって、その個々の構成員のもとにあるのではない。(第八章十九節133頁)」という指摘は、議会制民主主義のピンチの際の応援メッセージではないだろうか。また、「平和とは戦争の欠如ではなくて、精神力から生ずる徳(第五章四節59頁)」という警句の深遠さ。2015/01/19

しゅん

17
君主国家、貴族国家、民主国家にそれぞれあるべき姿があると言ってて、どれが優れているかって話ではないのがおもしろいですね。人間は恐怖や妬みといった感情に動かされているから基本的には敵対するというのが論のテコ。最後にスピノザ先生のミソジニー的意見(歴史上女による支配がうまくいった例がないから国家が与える権利は男の方が多くあるべき、みたいな話)が出てきて、受け入れ難いのでこれをどう論駁したものかとしばらく考えてた。まだ答えは出てない。2019/02/08

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