岩波文庫<br> 政治経済論

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岩波文庫
政治経済論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 99,4/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003362341
  • NDC分類 135.3
  • Cコード C0131

出版社内容情報

ルソーは一七五五年,当時刊行中の『百科全書』に経済思想を詳述した.この時期こそは彼が個人主義から脱し,人間生活における政治の決定的な重要性を認め,革命的民主主義の立場を高く掲げ始めた時である.この思想転換期に当って,政治の根本原則,貧富の対立,税制等について痛烈明快に論じたのが本書である.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かわうそ

39
「すべての人間は、その特殊意志が全く一般意志に合致するときに有徳となり、またわれわれの愛する人々が欲することは、われわれも喜んで欲するからである。」P29 自然法に基づいて統治されるためには、祖国を愛し、それによって隣人をも愛すことで特殊意志が一般意志と一致するように注力することが大切です。(もちろん、ルソーが祖国の愛を共和制の基本に置いているのはモンテスキューによる。P31)そのためには市民は熱情を持たなければならないのです。そのため、熱情を持たない市民は最悪の市民であるとルソーは言い切っています。2022/11/13

壱萬弐仟縁

10
オイコスは、家族全体の共同利益のためにする法に適った家政(7頁)。政治は身体にたとえている(13頁)。主権は頭。法律と慣習は脳髄。判事や法官は機関。農商工業は口と胃。公財政は血液。賢明な経済は心臓の役目をしながら、血液を送り、身体に栄養と生命を行き渡らせる。市民は身体、手足で、市民が健康ならいいのだが。市民社会で人を結び付けるのは、財産、生命、自由(18-19頁)。市民には貴賎なし。昨日の森先生の本を想起。良心の呵責を無視するのは、刑罰も無視(26頁)。教育は父よりも国家にとって重要(38頁)。2013/08/09

May

3
'91年読了。いやぁ、私こんなの読んでたんですね。なぜこれだったんでしょう。この直前にはショーペンハウエル読んでるんですよ。考えられないなぁ。もちろん、内容は全く覚えていません。記録として。1991/05/30

夏野菜

3
ルソー。理想主義は息が詰まるけど、理想を希求する思いはびんびん感じる。一般意志なんてものは成り立ちようがないし、もし成り立つとしたらそれは全体主義社会か、小規模社会だろう。建前としてではあるが、今でも政治は国民の意思を繁栄すべきだとされているけど、まぁそんな建前は意味ないわな。ルソーも言うように『事実上支配者である人が、事故の利益以外の利益を選ぶであろうことを期待するのは、極めて馬鹿げたことであろう』。わかってはいるけど私たちは理想を語ってしまうのさ。どうしたものかねぇ。2013/04/10

ラウリスタ~

3
51年の訳だけあって、相当漢字が旧い。もう61年も前なんだから、当然か。ぼっろぼろになって図書館で眠っていて、困ったことに傍線引きまくり。改訂してないんだろうな。税に関する話題とか。奢汰税を導入すべしとか、そういったこと。ルソーって表面的に読んだら、「そうは言っても」っていう反応になるんだろうが、ルソー読みになると、かなり面白い読みを提示することが出来るみたい。ルソーはマルクス的に読まれたり、ファシズム的にすら読まれた。だから、その点、解説も、十分に興味深い。時代を反映した解説。2012/10/10

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