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岩波文庫
芸術哲学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 221p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784003364451
  • NDC分類 701.1
  • Cコード C0171

出版社内容情報

ジンメルは芸術一般を考える前に,いつもまず芸術作品を考える.この観点から彼はここで,ドイツの近代詩人ゲオルゲの詩を分析し,レオナルドを論評し,さらに戯画や肖像画,あるいは建築についての考察を加える.これら個々の作品の中から芸術の無限の秘密を追求し,その上で的確に芸術の本質を捉え,芸術とは何かを説きあかす.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

内島菫

19
本書の感想に「ある芸術理論があって、それによって作品の評価をするのではなく、逆に一つの芸術作品の印象や魅力から出発してその独自性を説明する」というものがあったが、ジンメルがそのような方法をとるのは、根拠や理由というものを究極的には無いとみているからではないだろうか。だから、彼の目の付け所は「額縁」や「戯画」(この小論は「人間は生まれながらの越境者である」という一文から始まる)といった中心からずれたものであったり、芸術作品と私たちの生を相互包摂的に捉えたり、2019/12/16

ぷほは

3
文章がうますぎる。シンプルかつおそろしく応用のきく道具立てにより、都市や絵画といった芸術の意匠が淡々と、しかしえげつない切れ味で論じられていく。ジンメルの心的相互作用論内の形式はどれも本人以外が使うと途端に「だからどうした」的な深みのない分析になってしまうのに、もはや名人芸という域すら越えている記述の深度は本当にこわい。特に「戯画」(1918年)における、人間の本性を「自らを超え出る」ものと規定してからの、戯画における誇張表現そのものが人間本性の誇張になっている(116頁)、という指摘には寒気すら感じた。2017/10/19

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