出版社内容情報
切手や美術品など,趣味として集めた品々におどろくべき高価な値段がつくことがある.珍しい時計やダイヤモンドの価格はどうやって決まるのか.年代もののワインやスコッチの価値は本物なのだろうか.商品の希少価値と独占の問題をとりあげ,世界的な蒐集家のエピソードを交えながら,経済史を説き,「趣味の価値」を興味深く語る.
内容説明
切手や美術品など、趣味として集めた品々におどろくべき高価な値段がつくことがある。珍しい時計やダイヤモンドの価格はどうやって決まるのか。年代もののワインやスコッチの価値は本物なのだろうか。商品の希少価値と独占の問題をとりあげ、世界的な蒐集家のエピソードを交えながら、経済史を説き、「趣味の価値」を興味深く語る。
目次
葡萄酒の経済学
スコッチとアメリカン・ウィスキー
紅茶物語
ダイヤモンドの価値
スイスとアメリカの時計―ウォルサム時計会社の破綻と再建
国際商品としての郵便切手
美の商人たち―なぜロンドンが国際美術品市場の中心となったか
ペルシャ絨毯の美―アルメニア商人・マンチェスター商人・ロンドン商人
美術蒐集家としての石油人―蒐集のたのしみ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
8
計り知れないほどの価値があるな。1950年初出。切手コレクターにとっては、106頁~の切手の写真は貴重だと思われる。国によって、形も値段もデザインもまちまちなのはわかるが、個性的にして多様だ。1961年のフランスのセザンヌとかマチス(110頁)、ダ・ヴィンチ生誕500周年切手(112頁)も魅力。僕は小学生の頃、廃車のクルマのキーを集めてスクラップしていた。これのありかは忘れたが、いい思い出となっている。おじさんが取ってきてくれたのを集めた。2013/08/05
KAZOO
4
前半は雑誌の「世界」に掲載されたものだそうです。希少価値のある商品についての説明を歴史と経済学的な視点からされています。後半には郵便切手の話や石油商人に美術収集家が多いということを述べておられます。経済学の分野の本としては結構楽しい物語的な本です。2013/10/01