岩波新書<br> 日本社会はどこへ行く―批判的考察

岩波新書
日本社会はどこへ行く―批判的考察

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  • サイズ 新書判/ページ数 239p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784004301202
  • NDC分類 304
  • Cコード C0236

出版社内容情報

一九八○年代に日本をおおった新保守主義の政治は,国民生活と国家体制をどのように変えたか.農業,女性差別,住宅,消費者被害,教育,医療,地方自治,ODA,日米安保など,九○年代の課題を市民の立場から包括的に検討し,これからの日本が進むべき道を考える.『現代日本社会と民主主義』につづく現代批判の書.

内容説明

1980年代に日本をおおった新保守主義の政治は、国民生活と国家体制をどのように変えたか。農業、女性差別、住宅、消費者被害、教育、医療、地方自治、ODA、日米安保など、90年代の課題を市民の立場から包括的に検討し、これからの日本が進むべき道を考える。

目次

1 国民生活と法(国際化の中の農業・農民問題;国際化の中の女性問題のゆくえ;土地・住宅・公害問題の新局面;消費者被害と消費者運動)
2 日米安保体制の新局面(核軍事同盟としての日米安保;技術・経済同盟としての日米安保;非核三原則の法制化と被爆者援護法)
3 国内体制の改革(臨調・行革のゆくえ;医療・教育改革のめざすもの;治安体制改革の流れ;政治改革・財政改革の焦点)
4 国際化時代と日本社会の改革

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

52
国民生活と法律の関係を最初に書かれていて、身の回りの様々な法律との関わり合いが批判的に示されています。次には今も大きな問題となっている安全保障関係が書かれていてそれなりに説得性があります。ただ私にはやはり理想論過ぎる感じがします。最後は国内体制の改革ということで行革や医療・教育などについて論じられていてそれなりに最近の動きを見直すにはいい本でした。2015/08/11

壱萬弐仟縁

29
日本では、福祉政策としての住宅政策という観点が欠落(73頁)。住宅省(庁)という福祉のための住宅政策の機関をもつよう根本的転換を必要とする(74頁)。高齢化社会(今や超高齢社会だが)で 重要なのは、老人住宅の大量な建設(75頁)。介護する人も同時に大量に採用される必要がある。 他の論点で、安保面で、核兵器の定義の明確化、国内法や国際法的措置の問題点、条約と憲法 との関係など、論点提起されている(168頁)。核と原発は放射能に相違ないので、放射能への スタンスは国民合意不可欠だが、現状では甚だ心もとない。 2015/07/21

佐島楓

29
二十五年近くも前に書かれた本ではあるものの、農業問題、日米関係、医療問題、教育、いずれも解決どころか、悪い方向へ肥大させてしまっている感が否めない。これだけ時間が経っても、日本はある種では後進国であり、厳密な意味では自由のない国なのであろう。2014/07/18

Takao

4
1990年5月21日発行(初版)。古書での購入なので入手年は不明だが、10年以上前だと思う。発行から27年を経て、日本社会も大きく変化しているが、本書で指摘されている問題は現在でも多くが未解決、どころかより一層深刻さを増しているように感じた。著者の『日本における民主主義の状態』(1967年)には多くを学んだが、本書では、農業問題、女性問題、土地政策、消費者問題、医療改革(改悪)、政治改革など幅広く論じられていて、1980年代を改めて学び直す必要を感じた。『現代日本と民主主義』(1982)も読んで見たい。2017/10/19

kaizen@名古屋de朝活読書会

3
岩波新書愛好会】発行されてから20年後に読んでみて、現状を見まわしてみると、 どこへも行っていなかったことと、 全く想定していなかったことの2つに区分できる。 批判は容易だが、建設は難しいことが分る。 BRICSの台頭と、企業の世界的再編のなか、日本の企業がいかに国際化するかが、これから10年の課題かもしれないと感じた。岩波新書一覧 http://bit.ly/12LkZWe2010/03/14

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