出版社内容情報
円高は不況を招き,円安も不況のシグナル…? 為替レート動向への正反対の評価や国際収支の誤解が続けば,経済政策は混乱し,景気への影響も大きい.複雑な国際金融の構造を明快に解説し,今後の展望を左右する視点を示す.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
54
表題通りの教科書的な内容になっています。15年前の本ですが、国際金融論の基礎を学び返すにはいい本だと感じました。特に第1章の国際金融と第2章の為替レートと景気は非常に参考となりました。現在の状況などを考えると、理論と現実のギャップがかなりあることもわかります。2015/10/03
夕刻
2
本書では景気と国際金融(経常収支、為替レートを中心に)の関係性が説明されている。 とりわけ好況と不況とでは政策効果が異なり、なかでも不況に対する分析は従来の理論では説明できないことを主張している。で、小野理論を国際金融にからめて説明する本書は不況とデフレ、円高という現在の不況にも十分に応用できる、むしろ中央公論の記事で主張されていることは突拍子も無いものであることを示している。2010/09/16
ミッキー
1
新有効需要分析のオープンマクロ版。需要不足の視点から経常収支の決定を説明してあり、納得出来る。為替によって調整出来る資産価格と時間選好によって調整される経常収支。金融、経済政策を自ら評価する助けとなりました。2012/11/20
暇さえあれば
0
需要が国際金融の基礎ということ。少し理解できない部分もあったけど、全体的にはなるほどとなった。2021/02/16