出版社内容情報
ビッグバン以来150億年の時間スケール,150億光年の空間スケールで地球と文明を考える.環境,人口,食糧問題など現代の深刻な課題に満ちた地球を,「宇宙人としての我々人類」という目で見直してみよう.
内容説明
ビッグバン以来一五〇億年の時間スケール、一五〇億光年の空間スケールで地球と文明を考える―それがアストロバイオロジーだ。環境、人口、食糧問題など、文明の成立基盤を揺るがす現代の深刻な課題を地球システムの問題ととらえ、宇宙の知的生命体の一つ、「宇宙人」として我々人類が目を向けた時、新たに見えてくるのは何だろうか。
目次
第1章 現代とはどのような時代か―宇宙人としての視点をもつ
第2章 地球とはどのような星か―地球をシステムとして見る
第3章 文明とはなにか―人間圏をつくって生きる
第4章 我々とはなにか―地球学的人間論へ
第5章 我々はどこから来たのか―生命の起源と進化
第6章 我々は宇宙で孤独な存在か―地球外知的生命体の可能性
第7章 歴史とはなにか―宇宙・地球・生命・人類のスケールで考える
第8章 我々はどこへ行くのか―人間圏の現状と未来
著者等紹介
松井孝典[マツイタカフミ]
1946年、静岡県に生まれる。1972年、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。専攻、複雑理工学、地球惑星科学。現在、東京大学大学院教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びっぐすとん
14
図書館本。うーん、タイトルから期待していたような内容ではなかった。2003年の本なのでカッシーニの土星探査前なのでエンケラドスのことなども書かれてはおらず、最新の研究とはまた違うかもしれない。宇宙の真理は普遍なので、どの星に文明が発展しても行き着く先が同じとなり、あるところで発展が滞るなら、地球外生命に出会うのは難しいのかな?全体的に抽象的で、哲学っぽかったな。今では宇宙が出来たのは138億年前と言われているが、この本では幅を持たせた表現になっているし、やはり20年近く前の本だと内容が古い。2021/02/22
白義
13
現代の文明が抱えるジレンマを、地球と宇宙の歴史、そのスケールの中で捉え直し、いわば宇宙人として自分たち人間を相対化することを提唱した本。宇宙科学や地球の生命史があっさりとまとめられながらも、他の生物には存在しない、おばあさんの存在がお産や孫の世話をすることで文明が発展したという「おばあさん仮説」や、あるいは環境問題で人類文明を単純に悪と捉えるのは間違いで、二酸化炭素増加も含めて地球システムに寄与しているのだとする巨視的な視点など面白い視点が多い。この著者はだいたいいつも同じような話だが比較的入門として手頃2017/04/21
壱萬弐仟縁
12
NHK人間講座2002年初出(0頁)。1頁人間圏、地球、生物圏、最下部インフレーションやビッグバン。知求DG1。縦時間軸、横空間スケール。システム論は全体構成要素が有機的に繋がった一系として認識する方法論(28頁)。DG2はビッグバンの上に時間軸の46億年前が取られている(31頁)。DG3は世界史の文明軸(59頁)。DG4はヒト史(81頁)。DG5は38億年前からの生命誕生からの生物圏史(105頁)。DG6は元素史(133頁)。DG7はHやHeの恒星史(161頁)。DG8は二酸化炭素濃度史(187頁)。2013/10/27
Vakira
7
我々は一人ではない。回りの宇宙からどう見えるのか?小説の合間にコーヒーブレイク的に読んでみました。いや~ 自然科学大好き人間にはたまらないですね。宇宙とは?地球とは?人類とは?生命とは?進化とは?私の知りたい所盛りだくさんで題名印象とはかけ離れ、入門書的に大いに楽しみました。さて これから 我々は何処に行くのでしょうか?2014/04/20
ニョンブーチョッパー
4
◎2008/10/07