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岩波新書
現代の戦争報道

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  • サイズ 新書判/ページ数 228p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004308812
  • NDC分類 070
  • Cコード C0236

出版社内容情報

現代の戦争はマスメディアのありように大きく左右される.英国BBCなど欧米のメディアに精通する著者が「湾岸」から「イラク」に至る戦争報道を分析し,グローバル化時代のメディアを読み解く視点を提供する.

内容説明

「現代の戦争は情報戦争」といわれるように、戦争の行方はマスメディアのありように大きく左右される。英国BBCをはじめとする欧米のメディアに精通する著者が、「湾岸」から「イラク」にいたる九〇年代以降の戦争報道を分析し、新しい時代の戦争におけるメディアの役割、またグローバル・ジャーナリズムの可能性と問題点を浮き彫りにする。

目次

序章 「情報戦争」の時代とメディア―いま、なぜ戦争報道か
第1章 ゲーム感覚の戦争報道―湾岸戦争
第2章 「人道主義的介入」の虚実―コソボ戦争
第3章 グローバリズム時代の戦争報道―九・一一事件とアフガン戦争
第4章 大義なき戦争の始まり―イラク戦争
第5章 これからの戦争報道―残された課題

著者等紹介

門奈直樹[モンナナオキ]
1942年静岡県生まれ。1965年同志社大学文学部社会学科卒業。1968年同志社大学大学院文学研究科新聞学専攻修士課程修了。英レスター大学客員研究員、立教大学社会学部長、北京外国語大学大学院日本学研究センター教授などを歴任。現在、立教大学社会学部教授、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授。専攻は比較マスコミ論、ジャーナリズム史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

46
2004年出版。商業主義としてのメディアの前では、戦争は格好の商品と化す。その事実が衝撃的だったけれど、現場に行くことを許されない人々にとっては、戦争はひとつのショーとして受け取られるのも確かだろう。報道する側のモラルがどこまで生きるか、そして視聴者が戦争の本質にどこまで肉迫しようとする努力ができるかどうかなのだと思う。2015/09/12

壱萬弐仟縁

9
市民的正義。この言葉は重いし、実行できていないことである。とりわけ、トラブルの場合、加害者が被害者に対して謝罪しない、といケースが大半である。間違いを間違いと指摘し、それを正すのが当たり前に思うが、実行できていないのが大人の社会であろう。公共圏。市民運動。世界市民権。2013/08/11

bibliophage

7
「戦争とメディア」というテーマで書かれた1冊。湾岸戦争、コソボ戦争、9.11~アフガン戦争、イラク戦争を取り上げている。欧米のメディアによる世論形成だけでなく、日本のメディアについても触れられていて、面白かった。戦場での取材や報道のされ方(事実の伝え方)によって国際社会の対応が左右されてしまうという事実やどのような報道がされたかなどがわかりやすく書かれていて、非常に読みやすい1冊だった。2016/06/25

Takao

4
2004年3月19日発行(初版)。ロシアによるウクライナ侵略。戦前の日本による中国侵略を想起させる。ロシア側の「言い分」も伝えられるが、どれも信じがたい。一体この戦争の「真実」はどこにあるのか。そんなことを考えながら、本棚に眠る本書を思い出した。湾岸戦争、コソボ戦争、9・11とアフガン戦争、イラク戦争に際しての英米軍・政府とメディアとの関係をあとづける。読後の印象としては、「戦争報道」は常に軍・政府の統制下にある、というもの。「報道」が真実かどうか見極めるのは難しいが、常に「?」を失わないように…。2022/04/11

えむa

1
戦場で取材をするジャーナリストは生半可な腹のくくり方ではすまないぞ!という感想をもった。オルタナティブメディアの可能性に言及していたが、昨今のSNSの普及並びにその“拡散”の力をかんがみるに、かなり重要な地位を示しているような気がする。2014/06/01

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