出版社内容情報
赤穂浪士の討入り事件で有名な『忠臣蔵』をはじめ,『助六』『勧進帳』『四谷怪談』など代表的な作品を例に,女形,花道,廻り舞台,衣裳,小道具,音楽,隈取など,初めて見に行く人のための基礎知識を満載した絶好のガイドブック.
内容説明
歌舞伎は一体いつごろからあるのか?なぜ男が女の役もやるのか?花道はなぜあるのか?赤穂浪士の討入り事件で有名な『忠臣蔵』をはじめ、『助六』『勧進帳』『弁天小僧』など代表的な作品を紹介、女形、花道、廻り舞台、衣装、小道具、音楽、隈取など、初めて見る人のための基本知識を満載した、絶好のガイドブック。
目次
第1章 歌舞伎とは、どのような演劇なのでしょうか?(歌舞伎は怪物?;顔見世 ほか)
第2章 歌舞伎の歴史(歌舞伎の四百年;男の恋の物語 ほか)
第3章 歌舞伎の表現(役者の表現;せりふと動き ほか)
第4章 歌舞伎の作品(1)―純歌舞伎(江戸の荒事―暫・曾我の対面・助六;お家騒動物―先代萩・鏡山 ほか)
第5章 歌舞伎の作品(2)―義太夫狂言と松羽目物(忠臣蔵;義太夫狂言―菅原伝授手習鑑・義経千本桜・封印切 ほか)
著者等紹介
古井戸秀夫[フルイドヒデオ]
1951年生まれ。早稲田大学文学部演劇科卒業。現在、早稲田大学文学部教授。専攻は、歌舞伎、日本舞踊
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感想・レビュー
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文庫フリーク@灯れ松明の火
48
歴史時代小説ではお馴染みですが、歌舞伎自体は全くの門外漢。泥縄でも少しは学習を、と購入。最初は付箋付けていたのですが、対応仕切れず断念。ラインマーカーに変更。ジュニア向けで読み易いのですが、私の記憶力が追いつかない。読んだ時点で理解したつもりが、次に同じキーワード出ると『何だっけ?』状態。2周して、大雑把につかんだ・・・つもり(汗)あとは事典として活用。解説載っている作品、NHKで放送希望。さて、近藤史恵さん『二人道成寺』がお待ちかね。2011/02/19
佐島楓
27
歌舞伎の歴史、文楽との交流、音楽、衣装、舞台装置に至るまで、だいたいのことがらをフォローしている。写真も豊富で、読んでいて楽しかった。2015/01/17
ヒダン
12
歌舞伎の歴史と表現、有名作品の解説と一通り網羅していると思われる。今日実際に観るために一昨日から読んでいたが、鑑賞前に読みきれなかった。歌舞伎は人形浄瑠璃から大きく影響を受けているし、三味線や太鼓の演出も工夫を重ねているので、役者の演技にとどまらない総合的な表現の発展の形式があって、つまりこれだけ押さえれば十分という線引きがしにくい。それに見たことのない演技を脳内で補完できないので読んでいてやや退屈だった。解説付きだったので実際見るときは不便なく楽しめた。趣向を凝らせる幅が広く、奥の深いものだと分かった。2016/07/16
tetuneco
12
高尚なものだと思っていたが、そうでもなさそうだ。要は演劇。一度は観ておくか。2012/06/28
よしひろ
8
歌舞伎の歴史から作品、舞台道具に至るまで分かりやすく紹介している。生活の一部となっているものが実は歌舞伎から来ている、というものがけっこうある気がした。花道、二枚目、拍子木など、日本人だからこそ慣れ親しんでいる言葉や様式ぐある。それでいて、演劇とも似ている点が多々あるのは、やはり舞台芸術だからだろうか。人情物、白浪物など、ジャンルも豊富。人間の顔はすぐに心の動きを表す。だから、能面で隠せばいいという小林秀雄の言葉は、面への新たな視点を与えてくれた。2015/07/28